その朝、スカッシュ用のライムを搾りながら
ボンヤリ考えていた。
昼めしは代々木の「おひつ膳
田んぼ」にしよう。
おそらくおひつ入りごはんは食べ切れないから
ビール中瓶・おにぎり一つ・味噌汁でいこう。
13年ぶりの訪れは13時の到着。
待つことなく相席用の大テーブルに案内される。
品書きを手に取って愕然。
前週の新橋「鳥どり」と銘柄は異なるが
これまた苦手とするビールが1種のみ。
これは飲めない、目論見は大きく外れた。
おにぎり1個に味噌汁ではカッコがつかない。
当店のおにぎりが大き目なのを知りつつ、
いくら、うなぎを通し、熱いほうじ茶を飲んで待つ。
やはりデッカいのが二つ、ざるに乗っかって登場。
傍らには薄切りたくあん2枚。
するとこのたくあん、実にまいう~!であった。
北海道産いくら、鹿児島産うなぎ、
卓上は北から南からの味覚で一気に華やぐ。
おにぎり自体が大きいから
もう少し具材が多くてもいいのにと
思わなくはないけれど、
そこを補ったのが、くだんのたくあんと
味噌汁(なめこ・とうふ・三つ葉)だ。
二つ目のうなぎをモグモグやりながら
このあとすぐにでもどこぞでガス注入を図らねば―。
900円の会計はお値打ちである。
向かったのはJR山手線内回りで3駅先の恵比寿。
恵比寿だけに「田んぼ」と同じ、
エビスが出て来る懸念は拭えないけどねェ。
いけネ、バラしちゃったヨ。
でも他のサッポロ製品は好きだから、まっ、いいか。
時刻は14時、この時間に飲めるのは
「たつや
駅前店」くらいしか浮かばない。
確かあそこは生が黒ラベル、瓶は赤星のハズ。
サッポロのホームグラウンドだからネ。
あとで調べたら「たつや」も久々。
前回は9年前の同じ11月だった。
隣りのオジさんが注文した、
ジョッキの泡が多いので大瓶を所望する。
デッカいのを2個やっつけたから
マミツは何もほしくないが
そういうワケにもいかない。
毎度、毎度、同じこと書いてて
読者に申し訳ないと心で詫びつつ、
急場をしのぐ策を練っていた。
=つづく=
「おひつ膳
田んぼ」
東京都渋谷区代々木1-41-9
03-3320-0727