その日はやけに暑かった。
そりゃそうだヨ、8月半ばのお盆明けだもんネ。
午前から午後へ移るあたりに銀ブラのスタート。
和泉雅子&山内賢の「二人の銀座」じゃないが
みゆき通り・すずらん通りと来て
メインの銀座通りを渡り、東銀座へと歩く。
そろそろ昼めしにしようじゃないかー。
思いつつも三原橋の交差点に到達。
斜め向こうに歌舞伎座を見ながら
晴海通りを北へ横断した。
歌舞伎役者の御用達、
インドカレー「ナイルレストラン」の店先に
短い行列ができている。
その隣りにちんまりたたずむ「レストラン早川」。
ずいぶん来てないなァ、入ろう。
ガラスのドアを透かしてのぞくと、
どうにか座れそう・・・座れた。
コロッケ・あじフライ・ポークカツ・
ポークソテーなど並ぶなか、
カツカレーをライス少なめでお願い。
ビールは一番搾り中瓶だというので
うれしくないけど発注。
料理が整うあいだ、メニューの裏側を見たら
ハイネケンの小瓶があったヨ、失敗。
すぐに相席となり、後客はポークソテーを注文。
2・4・6、3卓12席の小さな店は
何十年も変わることがない。
椅子2脚のカウンターは使われておらず死に体だ。
たぶん、ご夫婦と倅だろう、
3人態勢だが昔を覚えちゃいない。
カツカレーが運ばれた。
手前に洋食屋というより、
日本そば屋にありがちな黄褐色のカレーソース。
奥にライスを敷いた小さめのロースカツ。
カツにカレーが掛かっていないのがいい。
卓上に中濃&ウスターが用意されてるから
カツライス&カレーライスの二段活用が可能。
一皿で二度楽しめるのだ。
傍らに福神漬けの小皿が供される。
ハイネケンを追加した。
カツは肉質、揚げ上がりともにけっこう。
期待を大きく上回った。
あれェ、この店こんなに旨かったっけ?
近々、再訪してほかの料理も試そう。
決意を固めたのでした。
=つづく=