2025年11月6日木曜日

第3922話 小雨の中を一万歩 (その2)

てなこって傘をさしつつ、
荒川区・小台に到達した。
花の東京に唯一残った、
チンチン電車、
荒川線はよく利用するので
この町にも土地勘はある。

BMしておいたとんかつ屋、
「大清(たいせい)」へ。
それにしても雨足は弱いけど
小糠雨がうっとうしい。

カウンター、テーブル、
小上りまである設えに
先客はオジさんが独り。
カウンターでヒレカツ定食と
キリンラガー大瓶だ。

隣りの隣りに腰掛けて
ドライ大瓶を所望する。
品書きを一瞥したものの、
すでに心に決めてある、
カキフライを単品でお願い。

カキは中ぶりが5カン付け。
トマト・きゅうり・レタス・
キャベツにレモン1櫛。
それにタルタルならぬ、
マヨネーズが添えられている。

揚げ切りよろしく、
コロモのサクサク感が快適。
この店ならロースやヒレも
かなりの水準と推察できた。

中瓶を1本にとどめ、
お勘定は1450円也。
サクサク感のあとは
割安感に襲われた次第なり。

未だに小糠は降っている。
小台から荒川線に乗り、
熊野前で日暮里・舎人ライナーに
乗り換えて日暮里という手段が
常套だが歩いて帰ることにする。

雨の日には歩かない主義ながら
魔が差したというか、
気の紛れというか、
こんなこともタマにはあるのだ。

宮ノ前から尾久銀座を抜け、
赤土小学校前、そこから
尾久橋通りを南下して往く。
頭上には乗るはずだった、
舎人ライナーが走っている。

小台から1時間は歩いたかな?
地元のよみせ通りのご用達、
鮮魚店で岩手産カキを購入。
加工用だがJ.C.は常に
コレを生で食する。
酢で締めれば問題は払拭される。

今まで百回以上食べて来て
当たったことなど一度もないから
自信を持って読者にも
オススメできるのだ。
昼はカキフライ、夜は酢がき。
本日はオイスターをオイスく、
いただく日と相成りました。

「とんかつ 大清(たいせい)」
 東京都荒川区西尾久2-4-14
 03-3800-6419