2021年1月8日金曜日

第2564話 令和3年 外飲み初め (その1)

今日から1都3県は再び緊急事態宣言下ながら

無事に三が日をやり過ごし、外飲み解禁に及んだ。

元旦は朝からずっと内飲みだったが

いよいよ足元のボール&チェーンを外すときが来た。

 

♪  おいで鎖をはずし しなやかな獣になり

  奪い取られた何かを 取り戻しに行こう

  夜はあたたかい 夜は美しい

  愛し合うだけ ほかに何がある

  もう一人のお前を もうひとつの人生を

  誰も知らない          ♪

      (作詞:山川啓介)

 

小川真由美がヒロインに扮する、

「ご存知!女ねずみ小僧」の主題歌「真夜中の子守唄」。

ヒデとロザンナの歌声が茶の間に流れたのは1977年初夏。

このとき日本全国津々浦々、ジュリーの「勝手にしやがれ」と

ピンク・レディーの「渚のシンドバッド」が席巻していた。

翌年、突如として現れたサザンのデビュー曲のタイトルが

ここから生まれたのは、よく知られたエピソード。

 

それはそれとして出向いたのは

荒川区・日暮里駅前ロータリーに面した「又一順」。

界隈きっての老舗中国料理店を

ここ数ヶ月、ちょくちょく利用している。

 

ニューヨーク在住時、ミッドタウンに「又来屋」なる、

焼肉店があり、現地の日本人に人気だった。

みんな「またこいや」と呼んだが、つい先日ふと思い、

友だちの同僚の韓国人に読み方を訊いてもらったら

「うれおっ」というんだそうだ。

チャイニーズ「又一順」は「ユー イ シュン」と音ずる。

 

外飲みといってもランチタイムにサクッと飲ったら

早めに帰宅し、晩酌は家でするつもり、

帰りに近くのスーパー「マルマンストア」で

食材を調達する予定だ。

 

この日は1月5日、早朝に豊洲で初競りも行われた。

入店すると、ほぼ満卓。

2階席を促されたが入口そばに1卓空いており着卓。

正月らしく昼からビールを飲む客が目立つ。

 

おおっと、BGMが「愛は傷つきやすく」じゃないか!

今朝、イメージしたヒデとロザンナのナンバーは

大正琴が奏でるインストルメンタルなれど、

これを単なる偶然と思いたくない自分がいる。

しかも作曲は語ったばかりの中村泰士と来たもんだ。

 

お酒とおつまみセット(840円)があり、今日はこれでいく。

生ビール・ハイボール・サワー・ウーロンハイから1杯、

小皿料理から1品択べるシステムである。

料理は、点心盛合せ、貝柱ともやしの味噌和え、大根もち、

ハチの巣セロリ和え、干し大根の玉子焼き、ピータン豆腐など。

飲みものがビール中瓶なら890円、紹興酒だと1100円になる。

 

さあて、令和3年の初手はどう打ち始めようかな・・・。

 

=つづく=

2021年1月7日木曜日

第2563話 逝く年 逝く人 (その3)

作詞家・なかにし礼から受けた、

ディープインパクト第3弾は1975年の夏の終り。

ロンドンから帰国直後、職探しの日々だった。

 

ある日、東武東上線・成増駅前のパチンコ屋で

朝からのんきに玉を弾いて昼過ぎにはランチ。

食事中の札を掲げ、向かいのモスバーガー1号店へ。

 

ハンバーガーに分厚いトマトスライスは珍しいな・・・

なんて思いながら完食し、パチンコ台に戻った。

このとき、たぶん有線だろう、

店内に流れていたのが「石狩挽歌」。

 

♪ あれからニシンは どこへ行ったやら

  破れた網は 問い刺し網か

  今じゃ浜辺で オンボロロー

  オンボロボーロロー  ♪

 

なんだって流行歌にニシンが出て来るんだヨ。

衝撃的だったが、よくよく考えりゃ

この詩が礼サンのマイベストでありやした。

 

月日は流れ、ニューヨーク在住時代の1990年代前半。

TBSラジオの「土曜ニュースプラザ」を通じて

交流の始まった草柳文恵サンが

なかにし礼作品集をカセットにダビングして送ってくれ、

クルマの運転中によく聴いた。

おかげで、なかにし節が耳にこびりついたのだった。

 

4000曲にも上る膨大な作品群からベスト20を択び、

Top10&Second10の20曲にまとめました。

 

=Top 10 =

石狩挽歌・・・北原ミレイ

風の盆(作曲も)・・・菅原洋一

手紙・・・由紀さおり

恋のオフェリア・・・ザ・ピーナッツ

サバの女王・・・グラシェラ・スサーナ

涙と雨にぬれて(作曲も)・・・

和田弘とマヒナスターズ&田代美代子

京のにわか雨・・・小柳ルミ子

喧嘩のあとでくちづけを・・・いしだあゆみ

別れの朝・・・ペドロ&カプリシャス

さよならは昼下がり・・・石原裕次郎&真梨邑ケイ

 

= Second 10 =

乙女の祈り・・・黛ジュン  

風の盆恋歌・・・石川さゆり

暗い港のブルース・・・ザ・キング・トーンズ

よこはま物語・・・石原裕次郎

中途半端はやめて・・・奥村チヨ  

時には娼婦のように(作曲も)・・・黒沢年男/なかにし礼 

まわり道・・・琴風豪規 

今日でお別れ・・・菅原洋一 

エメラルドの伝説・・・ザ・テンプターズ  

五月のバラ・・・尾崎紀世彦 

 

名作揃いにつき、J.C.は賛辞を惜しまない。

これこそまさしく“礼賛”ってヤツですネ。

お二人とも安らかに眠ってなどいないで

松が明けたら仲よく創作に励んでください。

 

=おしまい=

2021年1月6日水曜日

第2562話 逝く年 逝く人 (その2)

初めてなかにし礼の詞にふれたのは1964年。

和田弘とマヒナスターズ&田代美代子の「涙と雨にぬれて」。

TBSテレビ「ロッテ 歌のアルバム」だった。

1960年代生まれの方なら覚えておられるだろう。

「1週間のご無沙汰でした、玉置宏でございます」

 

作詞だけでなく、作曲もなかにし自身。

下田のホテルのバーで石原裕次郎の知遇を得た彼が

石原プロに持ち込んだ楽曲である。

想像するに裕次郎が渡哲也あたりに

「こういう青年のものなんだがワタリ、

ひとつ面倒見てやってくれないか?」

そんな感じだったと思う。

 

自信を持って売り込んだだけに会心の出来映え。

J.C.はうたともとよく歌うものの、

ロス・インディオスのカバーもあって

こちらは男女のパートが分かれていないため、

歌いづらいから断念している。

 

以後、多くの作品に接してきたが

強いインパクトを受けたのは1970年。

由紀さおりの「手紙」だった。

 

大学に入った年の夏、高校時代の同級生たちと

伊豆七島の三宅島でキャンプをしていた。

日曜日の朝、ラジオから流れてきたのは

ニッポン放送「不二家 歌謡ベストテン」。

滑舌のよいロイ・ジェームスの声が黒砂利の浜辺に響いた。

「今週の第○位、由紀さおり、『手紙』!」

 

台東区・下谷生まれとはいえ、

日本人以上に日本語が達者な外国人のロイ。

トルコ人は外国語をあやつるのが得意なのだ。

 

‘70年代半ば、日比谷の免税店に勤め始めた頃。

トルコ大使館の一等書記官、アルテンバイ夫妻が来店し

この奥さんがスゴいのなんの。

当時、流行っていた「およげ!たいやきくん」の感想を

しばししゃべくったのち、

「だけんど、わたしはチータ(水前寺清子)が

 一番好きなんだけんどもヨ」

こう、のたまうじゃないか―。

いや、舌を巻きやしたネ。

=つづく=

2021年1月5日火曜日

第2561話 逝く年 逝く人 (その1)

去年の暮れに、作曲家・中村泰士と

作詞家・なかにし礼が相次いで亡くなった。

二人の足跡をたどり、偲びながら語ってみたい。

それでは泰士サンから―。

 

真っ先に思い出されるのはNHKの音楽番組。

その名も「思い出のメロディー」ならぬ、

「あなたのメロディー」。

視聴者が作詞・作曲して応募した楽譜を審査し、

毎週5曲ほどをプロの歌手が歌って

優秀曲を決めるというスタイルから数々の名曲が生まれた。

 

トワ・エ・モワの「空よ」、「愛の泉」。

北島三郎の「与作」などである。

J.C.はトワ・エ・モアのファンだが

「愛の泉」は彼らのマイ・ベスト。

 

番組が終わる年だったか、タイトルを失念したけれど

サビでポ~ンと1オクターブ跳ね上がる優秀曲があり、

歌い手は森昌子だった。

 

審査員の中村泰士は楽曲の批評そっちのけで

「しかし貴女は歌が上手だねェ!」

聴いていて思わず、

「そっちかい?」

人気番組だったが最終年度は応募が3万5千曲も寄せられ、

審査に手が回り切らずに打ち切られた由。

 

それでは例によってマイ・ベストの発表です。

順位がつけられないので

Top5&Second5の計10曲にまとめてみました。

 

=Top 5 =

喝采・・・ちあきなおみ

喧嘩のあとでくちづけを・・・いしだあゆみ

わたし女ですもの・・・伊東ゆかり

かんにんしてや(作詞も)・・・佐川満男&伊東ゆかり

Day by Day (作詞も)・・・中村泰士&佐川満男

 

= Second 5 =

リオの女・・・ザ・ピーナッツ

みれん心・・・細川たかし

そして めぐり逢い・・・五木ひろし

それぞれの原宿・・・ロス・インディオス&シルビア

鴎という名の酒場・・・石川さゆり

 

Top 5 には、やはり盟友・佐川満男がからんだ曲が並ぶ。

佐川の元嫁、ゆかりまで巻き込んでいる。

確証はないけれど、二人を引き合わせたのは

泰士サンだったのではなかろうか?

いや、そうに違いない。

 

ちなみに「喧嘩のあとでくちづけを」と

「みれん心」の作詞はなかにし礼。

明日は礼サンの思い出を綴ります。

 

=つづく=

2021年1月4日月曜日

第2560話 外食を シャットアウトの 三が日

元日から三日まで、三が日は外食を控えた。

外出も住まいの近所をブラブラしただけ。

TV番組は芸能人の格付けチェック、

池の水をぜんぶ抜いたり、湖の魚を取ったりするのや

サッカーの天皇杯、箱根駅伝あたりを観たが

何となく不完全燃焼気味の新年である。

 

外食しなかったぶん、厨房に立つ回数は例年より増えた。

年の初めにあたり、一発バシッと決めようか―。

折よく、山形県在住の友人から山形牛が届いていた。

部位はリブロース、ならばステーキを焼いたろう。

 

元日の夜、酢だこと小肌粟漬けでビールを飲んだあと、

気合を入れて腕まくり。

まずはガルニテュールから―。

 

キャロット・グラッセは

野菜庫にあった金時にんじんをきちんと面取りし、

ブラウンシュガーとバター少々で仕上げた。

もう1種はドジョウインゲンのバター炒め。

ヘタを取って下煮を施しておく。

 

サラダはインサラータ・トリコローレ(三色)。

イタリア国旗風サラダは彼らの国民食だ。

ルッコラ・エンダイヴ(日本ではチコリと呼ばれる)・

ラディッキオ(日本ではトレヴィス)が

それぞれ緑・白・赤のイタリア国旗を表している。

 

ドレッシングはヴァージン・オリーウオイル、

白ワインヴィネガー、ライムジュース、塩・胡椒。

バルサミコは味変のため、途中で数滴加えることに―。

 

主役のリブロースをニンニク香を移した紅花油で

ミディアムレアより若干レアめに焼いた。

味付けはヒマラヤのピンク塩と黒胡椒のみ。

仕上げにレミー・マルタンVSOPでフランベした。

 

食卓に並べ、とっておきのバルバレスコ・リゼルヴァを

リーデルのピノ・ノワール用グラスにトクトクトク。

造り手はテヌータ・カレッタ。

銘柄はカッシーナ・ボルディーノ 2012年。

これは朝起きてすぐに抜栓しておいた。

 

ブショネなどあるまいが

アロマが立たず、ブーケも閉じたままなんて事態に備え、

フランスのポン=レヴェックとスペインのマンチェゴ、

2種のチーズの用意も怠らない。

ポン=レヴェックはエポワスが未入荷だったのでその補欠。

バゲットも訪れた「ダロワイヨ」が扱いをやめており、

すぐそばの「アンデルセン」を代用し、バターは雪印。

 

結果、銘酒は本領を存分に発揮してくれ、

フロマージュとケソのアシストはニードレス。

むしろチーズと合わせたら開き過ぎるキライあり。

ともあれ、至福のニューイヤー・ナイトとなりました。

2021年1月1日金曜日

第2559話 一年の計は元旦にあり?

とにかく令和3年は明けました。

しかしながら、とても“おめでとう”なんて

口にする気になれやせん。

平気で口にしてるのは

相当、おめでたい連中じゃないのか―。

 

こんな正月は人生初めてにつき、

いろいろ考えるところはある。

今までズルズル生きてきて

元旦に一年の計画を立案したことなど一度もなかったが

その反省を込め、計らってみるとしましょうか―。

 

でも、やっぱりや~めた!

あんまり意味があるとも思えんし、何よりも性に合わない。

筋金入りの無計画野郎だからネ。

 

ところで昨夜、いわゆるニューイヤーズ・イヴだけど

横文字の渦、いわゆるアルファベット禍にウンザリ。

何のこっちゃい? ってか?

紅白歌合戦のことでんがな。

歌手の名前も曲のタイトルも、いったい此処は何処の国?

 

四半世紀前のニューヨーク在住時代。

TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」に電話出演した際、

「毅郎サン、あの紅白にゃマイっちゃいますねェ」

「ホントですな、オカザワさん、

まったくチンプンカンプンですもん」

 

ハハ、25年前にして、すでにこの有り様だからネ。

いや、笑ってる場合じゃないヨ、ジッサイ。

NHKにお願いしたい。

シニア紅白をぜひ新設してほしい。

「思い出のメロディー」みたいなヤツをネ。


そいでもって、昨夜はテレビ東京の

「年忘れにっぽんの歌」を観た。

新聞のTV番に載った歌手は43人。

その全員を認知することができたからネ。

 

途中、ボクシングのWBO世界Sフライ級タイトルマッチ、

井岡一翔×田中恒成はもちろんハズさなかった。

見ごたえのある一戦で

井岡の強さを再確認した次第なり。

 

新型コロナ感染者数もうなぎ上りとあっては

サンガニチは引きこもるしかないかな?

いや、外出しての飲食を避けながら散歩だけは続けたい。

 

昨年同様、今年も初詣はパス。

神頼みだけじゃ、この災厄を祓うことなど出来やしない。

いずれにしろ、努めて健筆を心がけますゆえ、

本年もよろしくおたの申します。