作詞家・なかにし礼から受けた、
ディープインパクト第3弾は1975年の夏の終り。
ロンドンから帰国直後、職探しの日々だった。
ある日、東武東上線・成増駅前のパチンコ屋で
朝からのんきに玉を弾いて昼過ぎにはランチ。
食事中の札を掲げ、向かいのモスバーガー1号店へ。
ハンバーガーに分厚いトマトスライスは珍しいな・・・
なんて思いながら完食し、パチンコ台に戻った。
このとき、たぶん有線だろう、
店内に流れていたのが「石狩挽歌」。
♪ あれからニシンは どこへ行ったやら
破れた網は 問い刺し網か
今じゃ浜辺で オンボロロー
オンボロボーロロー ♪
なんだって流行歌にニシンが出て来るんだヨ。
衝撃的だったが、よくよく考えりゃ
この詩が礼サンのマイベストでありやした。
月日は流れ、ニューヨーク在住時代の1990年代前半。
TBSラジオの「土曜ニュースプラザ」を通じて
交流の始まった草柳文恵サンが
なかにし礼作品集をカセットにダビングして送ってくれ、
クルマの運転中によく聴いた。
おかげで、なかにし節が耳にこびりついたのだった。
4000曲にも上る膨大な作品群からベスト20を択び、
Top10&Second10の20曲にまとめました。
=Top 10 =
石狩挽歌・・・北原ミレイ
風の盆(作曲も)・・・菅原洋一
手紙・・・由紀さおり
恋のオフェリア・・・ザ・ピーナッツ
サバの女王・・・グラシェラ・スサーナ
涙と雨にぬれて(作曲も)・・・
和田弘とマヒナスターズ&田代美代子
京のにわか雨・・・小柳ルミ子
喧嘩のあとでくちづけを・・・いしだあゆみ
別れの朝・・・ペドロ&カプリシャス
さよならは昼下がり・・・石原裕次郎&真梨邑ケイ
= Second 10 =
乙女の祈り・・・黛ジュン
風の盆恋歌・・・石川さゆり
暗い港のブルース・・・ザ・キング・トーンズ
よこはま物語・・・石原裕次郎
中途半端はやめて・・・奥村チヨ
時には娼婦のように(作曲も)・・・黒沢年男/なかにし礼
まわり道・・・琴風豪規
今日でお別れ・・・菅原洋一
エメラルドの伝説・・・ザ・テンプターズ
五月のバラ・・・尾崎紀世彦
名作揃いにつき、J.C.は賛辞を惜しまない。
これこそまさしく“礼賛”ってヤツですネ。
お二人とも安らかに眠ってなどいないで
松が明けたら仲よく創作に励んでください。
=おしまい=