♪ 上野発の夜行列車 おりた時から
青森駅は雪の中
北へ帰る人の群れは 誰も無口で
海鳴りだけをきいている
私もひとり 連絡船に乗り
こごえそうな鴎見つめ 泣いていました
ああ津軽海峡・冬景色 ♪
(作詞:阿久悠)
石川さゆりの初めての大ヒット曲、
「津軽海峡・冬景色」は1977年元日の発売。
歌詞からして夏に売り出される曲ではないわな。
前年の「北の宿から」(都はるみ)に続き、
日本列島には”北”に焦点を当てた歌謡曲が流れていた。
猛暑日となったその日、J.C.は上野駅にいた。
駅といっても「あゝ上野駅」の舞台となった、
JRの大ステンションではなく、
不忍口からちょいとばかり歩く、京成電鉄の上野駅である。
駅の真上には西郷さんがはるか遠く、
ふるさと薩摩の方向を見据えている。
♪ 上野発の私鉄電車 おりた時から
高砂駅は炎天下
家へ帰る人の群れは 誰も無口で
改札口を抜けてゆく
私もひとり 額の汗を拭き
うだるような暑さの中 歩いていました
ああ柴又街道・夏景色 ♪
てなこって京成高砂で下車。
向かったのは寅さんのふるさと葛飾・柴又であった。
白状すると上記の替え歌には嘘があって
実際に高砂から歩いてきたのは
ほぼ京成金町線の線路に並行している近道で
通りに名前があるのかないのかも存ぜぬ道である。
実際の柴又街道はJR金町駅南口から南下して
江戸川区・篠崎町で京葉道路ぶつかる大通りだ。
街道を来るとだいぶ遠回りになってしまい、
おまけに見る物とてないから炎天下ではキツい。
柴又には一つの目的があった。
いえ、参道を抜けて帝釈天に詣でるためではない。
柴又駅前にある1軒の居酒屋を訪ねるためだった。
その日の明け方に見た夢に柴又の町が出てきた。
隣りを歩いているのは昔別れたGFである。
そして二人が入店したのはくだんの居酒屋だったのだ。
=つづく=
青森駅は雪の中
北へ帰る人の群れは 誰も無口で
海鳴りだけをきいている
私もひとり 連絡船に乗り
こごえそうな鴎見つめ 泣いていました
ああ津軽海峡・冬景色 ♪
(作詞:阿久悠)
石川さゆりの初めての大ヒット曲、
「津軽海峡・冬景色」は1977年元日の発売。
歌詞からして夏に売り出される曲ではないわな。
前年の「北の宿から」(都はるみ)に続き、
日本列島には”北”に焦点を当てた歌謡曲が流れていた。
猛暑日となったその日、J.C.は上野駅にいた。
駅といっても「あゝ上野駅」の舞台となった、
JRの大ステンションではなく、
不忍口からちょいとばかり歩く、京成電鉄の上野駅である。
駅の真上には西郷さんがはるか遠く、
ふるさと薩摩の方向を見据えている。
♪ 上野発の私鉄電車 おりた時から
高砂駅は炎天下
家へ帰る人の群れは 誰も無口で
改札口を抜けてゆく
私もひとり 額の汗を拭き
うだるような暑さの中 歩いていました
ああ柴又街道・夏景色 ♪
てなこって京成高砂で下車。
向かったのは寅さんのふるさと葛飾・柴又であった。
白状すると上記の替え歌には嘘があって
実際に高砂から歩いてきたのは
ほぼ京成金町線の線路に並行している近道で
通りに名前があるのかないのかも存ぜぬ道である。
実際の柴又街道はJR金町駅南口から南下して
江戸川区・篠崎町で京葉道路ぶつかる大通りだ。
街道を来るとだいぶ遠回りになってしまい、
おまけに見る物とてないから炎天下ではキツい。
柴又には一つの目的があった。
いえ、参道を抜けて帝釈天に詣でるためではない。
柴又駅前にある1軒の居酒屋を訪ねるためだった。
その日の明け方に見た夢に柴又の町が出てきた。
隣りを歩いているのは昔別れたGFである。
そして二人が入店したのはくだんの居酒屋だったのだ。
=つづく=