2019年5月22日水曜日

第2137話 フラれ降られて令和の元日 (その1)

すでに3週間が経過した令和元年。
正直な気持ちを晒け出すと、
元号としての字面(じづら)、音の響き、
どちらもあまり好きじゃないなァ。

第一、官房長官の
「命令の令です」
ってのが、気に染まない。
何だか政府に国民が命令されてるみたいでネ。

一文字の漢字を説明するとき、
二文字熟語を引き合いに出すのは常套手段だが
どんな熟語を使うことになるのか、
そこまで熟慮を重ねた末に、
元号の決定をしていただきたい。
今回のケースは熟語を熟慮できぬ、
有識者懇談会の未熟というほかはない。

その元日、昼過ぎまで時間を浪費したあと、
14時過ぎに家を出て、向かったのは江東区・門前仲町。
目当ては深川きっての立ち飲み酒場「ますらお」である。
酒類の取り揃え、つまみの質の高さから
数年前の開業直後から
またたく間に人気店となった強者だ。

土・日・祝日の開店は1時間前倒しの15時。
それに合わせて入居するビルに到着すると、
「本日休業」のつれない仕打ち。
いや、マイッたなァ。

気を取り直し、近所の「万俵」に流れると、
こちらも休みときたもんだ。
そうだよなァ、元日だもんねェ。
しかし、2軒続けてフラれ、厄介なことになった。

門仲のメインストリート、永代通りを北に渡り、
深川不動の参道を歩く。
浅草の観音様よりずっとコンパクトだが
それ相応の参拝客が訪れる、お不動様。
開いてる店は少なくない。

角打ちを謳いながらも
ちょいとばかり高級感が漂う「折原商店」。
足を踏み入れかけて思いとどまった。
ここだとビールだけでは済みそうにない。
日本酒の2~3杯は必至だろう。

はて、さて、どうしたものよのぉ。

=つづく=