2025年5月9日金曜日

第3793話 松戸と尾久がつながった (その2)

西尾久「北珍」から一週間後、
孫弟子が営む松戸市「大八北珍」を訪れた。
松戸市にありながら都営の八柱霊園に
岡澤家のお墓があってGWの墓参は定例。
その日も墓前を掃き清め、
香華を手向けてから向かった。

夕方の開店時間、17時ちょうどに伺うと
早くも近隣の常連客が詰め掛け、
10分過ぎには満卓と相成った。
界隈の超人気店なのである。

迎えてくれた女将サンとしばし談笑。
小台(西尾久)の「北珍」にふれたら
目を真ん丸にして驚いていた。
あちらのオヤジさんが云う通り、
こちらは三ノ輪「大八北珍」の出身だった。

「千駄木の日医大にはまだ通院してるの?」
「甲状腺だったんだけど、もう行ってないの」
「いや、ボクもネ、
 日医大で白内障の手術をしたんだヨ」
「そうなの? いい病院だものネ」
「じゃ、身体の調子はいいんだ?」
「ううん、救急車を10回も呼んじゃった」
「ん? 回数券があったほうが便利だヨ」
「うん、アハハハ!」

ドライの中瓶を通すとお通しは
大根&コンニャクの炒め煮。
「北珍」と比べるつもりはないが
焼き餃子を発注した。
当店は何を食べてもハズレがない。

紹興酒の珍五年に切り替える。
キンミヤ焼酎と同じ600cc ながら
度数は25度に対して16度だから
左党にはどうってこたあない。
常温をクイクイ飲っていた。

「大八北珍」に来ると
女将発案の穴子丼が必食。
これは2種類あって
カツ丼みたいな玉子とじと
大根おろしの載った蒲焼き風だ。
過去に2~3度いただいたけど
いつも玉子とじなので蒲焼きに初挑戦。

ラーメン付きが1250円と破格につき、
麺半分で頼んでしまう。
当店のラーメンは
目黒区・祐天寺の「来々軒」にも似た、
昔の支那そばを偲ばせる。

店は家族経営。
夫婦と長女と次女のほかに
若い娘が居たがバイトなのか
孫なのか訊きそびれた。
いずれにしろ商売繁盛はご同慶の至り。
また来年の GW におジャマしまッス。

「大八北珍」
 千葉県松戸市仲井町3-13
 047-368-1609