2026年8月11日火曜日

第4157話 一年半 気になっていた 上野原

都営新宿線、京王線、JR中央線を
乗り継いで、やって来たのは
山梨県・上野原。
初めて降りる駅である。
狙いを定めていたのはただ一つ、
「一福食堂」だった。

駅舎と線路を見下ろす位置にあり、
此処でビールを飲むのが
最高と云う川本三郎さんの文章を
一年半前に読んで以来、
ずっと気になっていたのだ。
まっ、かの松本清張翁も
「一年半待て」を書いてるしネ。

そして此度、ようやく実現。
白い暖簾を潜り、木の扉を開いた。
外見より店内はずっとコンパクト。
テーブルは6卓だけだ。
接客のオネエさんに
一番奥の2人掛けに促された。

ビールは黒ラベル大瓶。
こういう店で大瓶は珍しい。
注文はハナから決めていた。
店の一番人気、
牡蠣のカレー焼き飯(1300円)だ。
海無県の山梨県で牡蠣が評判とは
何の因果か、実に面白い。
看板商品だけに通年の提供である。

待つこと5分少々。
大きめの皿が運ばれた。
カレーピラフの上に
ソテーされた真牡蠣が5粒。
プックリ太った良型である。
レタス・キャベツ・トマト、
サラダも一緒盛りで
あとはラーメンスープ。

高田馬場の「文流」もそうだが
夏場でも美味しい真ガキが
食べられるようになって
カキ好きには
これ以上の朗報はあるまい。

他のテーブルを眺めていると
牡蠣フライが注文を集めていた。
カキメニューには
牡蠣ソテー、牡蠣玉子とじ、
牡蠣バターラーメンなども。

卓上のカスターは
生しょうゆ・中濃ソース・辣油・
生酢・一味・白胡椒・爪楊枝。
過不足ございませんネ。

問題は営業日が
金・土・日のみであること。
それと駅を見下ろす好立地に
ありながら眺めを楽しめるのは
窓辺の1卓だけなのだ。
期待して来ただけに肩透かしを
食らった思いは拭えない。

けれどもフロアのオネエさん、
厨房のオヤジさん、
二人ともすこぶる感じが好い。
山梨県の人って
好人物が多いのかもしれないネ。

食後、駅の周りを散策したが
こう暑くちゃ、ままならず、
上りの高尾行きに乗りました。

「一福食堂」
 山梨県上野原市新田1053
 0554-63-0636