2011年8月4日木曜日

第111話 木曜日でもベルギーよ

 ♪  If it's Tuesday, this must be Belgium
    If it's Wednesday, this must be Rome
       If it's Thursday, this must be Montreux
       I feel I never wanna go home               ♪

今日はいきなりのイングリッシュで失礼サンにござんす。

上記の歌詞は米映画「火曜日ならベルギーよ」の主題歌。
ペーソスあふれるこの曲の作詞作曲は
スコットランド出身のドノヴァンで
「Mellow Yellow」が日本でもヒットした。
彼はビートルズとも親交が厚く、コラボレーションまでしている。

映画を観たのは高校3年か、いや大学1年だったかな?
12人のアメリカ人観光客がロンドンを皮切りに
ヨーロッパ周遊のバスツアーをするロマンチック・コメディだった。
他愛もない映画ながらキャストがもの凄い。
ただし、地味めのスザンヌ・プレシェットを主役に据えたのは意外。
絶世の美人なのに大成しなかった彼女のキャリアでは
ヒッチコックの「鳥」で鳥たちに惨殺される女教師役が有名だ。

とにかくチョイ役も含めると個性的な顔ぶれがズラリである。
男優はイアン・マクシェーン、ロバート・ヴォーン、ドノヴァン、
ジョン・カサヴェテス、ヴィットリオ・デ・シーカと映画監督まで動員。
女優はエルザ・マルティネリ、アニタ・エグバーグ、ヴィルナ・リージ、
カトリーヌ・スパーク、ヨーロッパ映画のファンなら失禁しそうだ。

ここで本題。
4年前に気の合った仲間が10人で欧州旅行に出掛けた。
映画と異なり、バスツアーではなく列車の旅だったが
その結団式を催したのが赤坂のベルギー料理店「シェ・ミカワ」。
先日、ほぼ同じメンバーが再び同店に集まった。

仲間の一人の快気祝いがその主旨で
長老格のS崎サンがムール貝を所望したのが決定打。
ゆかりある店に再集結すればいろいろ話題にも事欠かず、
楽しいひとときを過ごすことができるものだ。

目当てのムール貝はマルニエール(白ワイン蒸し)と
エスカルゴ仕立ての2種類を注文。
一同タップリいただいたものの、
この貝はいくらでもイケちゃうから困る。

ほかはいわしのマリネ。
あとは揚げたじゃが芋、にんじんのグラッセの脇役陣。
ガツンとくる肉系料理を食べた記憶がトンとない。
したがってワインも赤は頼まず白のみだ。
もっともビール党のJ.C.はちっとも困らない。
ベルギー産ヴァイス(白)ビール、
ヒューガルテンなんぞもたしなんでみたが
結局は好みの国産ビールに定着してグラスを重ねた。
やはり日本のビールは上手くできておるわい。

当夜は華の木曜日。
店内は次第に立て込んできた。
何もベルギーは火曜日に限ったこっちゃない、
木曜日でもベルギーだ!
読者のみなさんもいかがです?
今宵のハナモクに出掛けてみては・・・。

「シェ・ミカワ」
 東京都港区 赤坂3-13-4 三河家ビル2F
 03-3583-5212