2014年5月5日月曜日

第830話 長崎からも 加賀からも (その1)

5日(月曜)の当ブログは
インターネットとの接続不良で
大幅に遅れました。
あいすみません。

さて、西方より四十路の友が二人してやって来た。
N藤サンは長崎の人。

 ♪ 恋の涙か 蘇鉄の花が 
   風にこぼれる 石畳 
   噂にすがり ただ一人 
   尋ねあぐんだ 港町 
   ああ 長崎の 長崎の女(ひと)  ♪
      (作詞:たなかゆきを)

春日八郎が歌った「長崎の女(ひと)」である。

一方のCえチャンは金沢の女(ひと)。

 ♪ 君と出逢った 香林坊の 
   酒場に赤い 灯がともる 
   ああ 金沢は 金沢は 
   三年前と おんなじ夜が 
   静かに俺を 待ってる町だ ♪
       (作詞:星野哲郎)

北島三郎の「加賀の女(ひと)」だ。

遠来の二人は互いに旧知の仲。
それではと、三人で出向いたのは神楽坂。
スケジュールの都合上、週末の昼餉ということになった。

「食べたいモンは?」―こう訊ねると、
異口同音に返ってきた言葉は
「おそば!」―であった。
当然、中華そばではなく日本そばである。
いいでしょう、いいでしょう、ご案内しましょう。

てなこって、待合わせたのは界隈の人気店「蕎楽亭」だ。
正午前に到着すると、遠目にも二人はすでに行列の中腹辺り。
J.C.に気づいて手を振っている。
手を振り返したものの、
この次点で「蕎楽亭」での食事はあきらめた。
行列してまで食べたくはない。
ましてや自身のこの店に対する評価はそれほど高いものではない。
もちろん来訪者をエスコートするのだから
それなりの信頼は寄せてはいたが・・・。

小雨混じりの空模様の下、誘導したのは近所の「山せみ」。
ホンの数ヶ月前にも立ち寄ったが
姉妹店の目黒「川せみ」を訪れたのは
10年の以前になるのではなかろうか。

とにかくテーブルに落ち着いた。
N藤サンはこのあと会議に出席とあって、あまり飲めない。
Cえチャンはもともと下戸でアルコールを受けつけない。
したがって昼日なかから生ビールをグイグイやるのは
われ独りなりけり、と相成った。

=つづく=