目黒区・五本木は港区・六本木ほどに
有名ではないが棲みやすそうな町。
五本木交差点そばの「AKIMOTO」にて
文殊の知恵を搾っている。
ビールはクラフトばかりでJ.C.は苦手だし、
他の2名もビール好きというわけではない。
ワインで始めた。
白は山形県置賜郡の高畠バリック シャルドネ ’19。
赤はフランスのラングドック・ルーション、
ドメーヌ・フォン・シプレ ’20。
セパージュはグルナッシュだ。
自家製コンビーフのアミューズが供された。
最中の皮で包んだ一見、マカロン風のもの。
ちょいとスパイスが効いてよい仕上がり。
これからの料理に期待を持たせてくれる。
メニューは、とりあえずの前菜・冷前菜・
温前菜・主菜の4部構成。
マダム曰く、おのおの1皿が2人前ほど。
各部門1皿を3人で分け合うことにした。
まずは、鰹のたたきとラタトゥイユ。
メニューの仕切りは冷前菜だったが
炙った鰹の厚切りは土佐造りと違った味わい。
野菜との相性がよろしい。
次は、とりあえずグループ所属、豚肉の田舎風パテ、
いわゆるパテ・ド・カンパーニュだ。
コルニッション(小きゅうりのピクルス)と
オリーヴを従え、美しい四角形が冴える。
うむ、水準がかなり高いネ。
そして、温前菜の煮穴子と揚げ茄子。
実はJ.C.、二日後に浅草の「弁天山美家古寿司」に
うかがう予定で、あすこの穴子が大好きなのだ。
別段、食べ比べるつもりはないが
純和と仏和の異なりを楽しもうと思った次第。
ふっくら炊き上がった穴子が素材の持ち味を発揮する。
デセールを取らないので締めの主菜は
山形産黒毛和牛(カメノコ)のロースト。
カメノコとは牛の太ももの付け根部分。
サシがほとんど入らぬ、柔かな赤身だ。
これはもう少々レアでよかったかな?
じゅうぶん美味しいけどネ。
六本木のフレンチ「オー・シザーブル」は
4年前に店を閉じたが
五本木に仏和折衷ビストロ「AKIMOTO」が
今年誕生したわけだ。
開業間もないのに早くもほぼ満席の人気ぶり。
シェフの力量とマダムの愛想のW効果だろう。
話に花を咲かせた、
花咲かおぢさん三人組の二次会はナシ。
学芸大の駅に向かい、
いまだ更けやらぬ夜道を歩いて往きました。
「AKIMOTO」
東京都目黒区中央町2-37-2
03-5589-5693