文京区・根津2丁目の甘味処、
「芋甚」のはす向かいに
「蕎麦 茶のみ処 カワイ」が
オープンしたのは4年前。
以前はカフェバーだった場所だ。
女性二人の切り盛りにより、
レベルの高いそばを供すると
近所の知人から聞いた。
不忍通りをちょいと入ったところで
通りの入口角には界隈の人気そは店、
「よし房 凛」がある。
あちらは玄関の縁台にいつも数人、
順番待ちが腰掛けている。
行列を嫌った客が流れ来るのを
狙ったわけではあるまいが
すでに地元の常連客が定着した模様だ。
蒸し暑い午後に初訪問。
食事派、喫茶派、まちまちのなか、女性客が目立つ。
3席しかないカウンターに着いた。
接客と調理の分業制だが厨房は見えない。
ビールはドライの生のみ。
せいろ(900円)を通し、泡の静まりを待ってクイッ。
姿を見せて調理担当が配膳してくれた。
ざるに盛られたそばがみずみずしい。
量がしっかりとあり、他店の2~3割増しほど。
舌ざわり、のど越しともによろしく、
薬味はさらしねぎ、そして本わさびがエラい。
つゆはほのかに甘さを蓄える好きなタイプ。
ジャズなんか流してる気取ったそば屋に
ありがちな甘み全廃のつゆは苦手だ。
子どもの頃からなじんだ昭和の味が好ましい。
湯桶にそば湯用の猪口が添えてある。
こういう気遣い、心配りは女性ならでは。
そば猪口のつゆ、湯桶のそば湯を完飲し、
満足した午後のひととき。
接客担当と言葉を交わす。
自家製手打ちのそばがなくなり次第、
営業は終了する由。
二人は姉妹でそば打ち、調理はすべて
厨房の妹が担当とのこと。
「私は料理がぜんぜんできなくて・・・」ー
そう言いながら姉は苦笑い。
1580円の会計。
中ジョッキに満たない生ビールの値付けが
少々高めながら、ダラダラ呑ん兵衛対策に
有効な手段と思われました。
「蕎麦 茶のみ処 カワイ」
東京都文京区根津2-36-12
03-5842-1196