2023年4月10日月曜日

第3249話 霞ケ浦のほとりへ (その1)

この日は霞ケ浦のほとりの街、土浦へ。
日暮里からJR常磐線で一直線、
終点の土浦まで70分、13時前に到着した。
この街は6年ぶりである。

霞ケ浦の湖岸には立たず、
遠くから一望しただけ。
街中を歩き始めた。

元カノとの待ち合わせは16時。
何か軽くつまんでおこう。
と言いつつもガスの補給ができりゃいいんだ。
車中の缶ビールをずっとガマンの子であったからネ。

以前来たときに亀城(きじょう)公園のそばに
目星をつけておいた食堂がある。
その「亀屋」に向かった。
「亀屋」だけに亀のはく製が1匹、
壁から天井を見上げていた。

ドライの中瓶で一息つきながら
壁の品書きを吟味するも軽いつまみは皆無。
単品料理もボリュームのありそうなものばかりだ。
お運びのオネエさんに伺いを立てるも
妙案がない。

思いあぐねて
「塩ラーメンを麺半分でお願いします」
「それができないんですヨ。
 麺一玉使うんで」
「そうか大盛りが二玉なんだネ?
 すると残すか、捨ててもらうしかないんだ」
「ハイ」
「それもイヤだな」

結局、一番サイズの小さいミニかつ丼に落ち着いた。
箸袋に”茨城県銘柄豚ローズポーク指定店”とあるから
ミニといえども期待できるかもしれない。
着卓したそれはそこそこのボリュームがあった。

トマト&レタスのサラダ、焼き麩&わかめの味噌椀、
きゅうりキャベツ浅漬け&桜大根の新香を従えている。
かつは薄いものの肉質良好、割下の塩梅もよろしい。
だけどネ、2時間半後にはドイツ料理が待っている。
中瓶2本で副菜はクリアしたが
かつとじのアタマ半分、ごはん3分の2を残した。

お隣りの亀城公園へ。
亀城は土浦城の別称。
櫓の数がやたらに多い。
ひょうたん池の前にサルの番いの檻。

おう、おう、居た、居た、りょうた&すみれがー。
6年前と同じカップルだと思われた。
しかし、日当たりの悪い鉄格子の中に
閉じ込められた2匹は幸せそうには見えない。
これは動物虐待にほかなるまい。
ムツゴロウ先生が見たら烈火の如く怒り出すだろう。

=つづく=

「亀屋」
 茨城県土浦市中央-1-13-52
 029-821-1128