巣鴨で予期せぬワンコインランチを食べている。
缶の発泡酒がカラになってお替わり。
「ちょっと待って下さい」と店主が取り出したのは
アサヒザ・リッチNew と来たもんだ。
「今度はコレになっちゃうんですが・・・」
「いいヨ、いいですヨ、缶の色おんなじだし・・・」
金麦もザ・リッチもネイビーブルーなのだった。
今年でちょうど「フクノヤ」は
創業60周年を迎えている。
もう8年もご無沙汰したが
当時はオフクロさんが元気だった。
とある夜、訪れると彼女が孤軍奮闘。
「あれっ、息子さんは?」
「昼間はまだいいんですけどネ、
夜んなるとすぐどっかへ行っちゃうの」
「しょうがない息子だネ」
「ホントですヨ」
改心したらしく
朝から頑張るようになったその息子に
(女将サンはお元気?)
よほど訊ねようと思ってはみたが
(亡くなりました)
そう返されるのが怖くて沈黙を守る。
支払いはちょうど千円。
「ごちそうさま!」
「ありがとうございました」
時刻はまだ11時を回ったところ。
今さら喫茶店もなんだかなァ。
この時間に人目をはばからず、
飲めるのは上野しかない。
三田線&大江戸線を乗り継いで上野御徒町。
アメ横の行きつけ「ほていちゃん4号店」は
まだ開店前だ。
すぐそばの本店格、1号店は開いていた。
赤星大瓶とはちみつチーズクリームを通す。
ライスをたっぷり食べたのでデザート感覚だ。
ランチ後の「ほていちゃん」では
よくお世話になるチーズクリームである。
女性陣の”デザートは別腹”を何となく
理解できる気がする。
デザートを食べる習慣はないのにネ。
帰りにはサカナのデパート「吉池」に立ち寄り、
真ほっけ刺身と真鯛の真子&白子を購入。
コロナ禍以来、早めに仕上げて酒肴を整え、
家飲みに徹する機会が増えた。
そろそろマンションの補修工事も
終了した頃であろう。
「フクノヤ」
東京都豊島区巣鴨2-9-4
03-3917-0993
「ほていちゃん上野1号店」
東京都台東区上野6-10-13
03-5846-6660