2023年4月20日木曜日

第3257話 予期せぬ巣鴨のワンコイン (その2)

巣鴨で予期せぬワンコインランチを食べている。
缶の発泡酒がカラになってお替わり。
「ちょっと待って下さい」と店主が取り出したのは
アサヒザ・リッチNew と来たもんだ。
「今度はコレになっちゃうんですが・・・」
「いいヨ、いいですヨ、缶の色おんなじだし・・・」
金麦もザ・リッチもネイビーブルーなのだった。

今年でちょうど「フクノヤ」は
創業60周年を迎えている。
もう8年もご無沙汰したが
当時はオフクロさんが元気だった。

とある夜、訪れると彼女が孤軍奮闘。
「あれっ、息子さんは?」
「昼間はまだいいんですけどネ、
 夜んなるとすぐどっかへ行っちゃうの」
「しょうがない息子だネ」
「ホントですヨ」

改心したらしく
朝から頑張るようになったその息子に
(女将サンはお元気?)
よほど訊ねようと思ってはみたが
(亡くなりました)
そう返されるのが怖くて沈黙を守る。
支払いはちょうど千円。
「ごちそうさま!」
「ありがとうございました」

時刻はまだ11時を回ったところ。
今さら喫茶店もなんだかなァ。
この時間に人目をはばからず、
飲めるのは上野しかない。

三田線&大江戸線を乗り継いで上野御徒町。
アメ横の行きつけ「ほていちゃん4号店」は
まだ開店前だ。
すぐそばの本店格、1号店は開いていた。

赤星大瓶とはちみつチーズクリームを通す。
ライスをたっぷり食べたのでデザート感覚だ。
ランチ後の「ほていちゃん」では
よくお世話になるチーズクリームである。

女性陣の”デザートは別腹”を何となく
理解できる気がする。
デザートを食べる習慣はないのにネ。

帰りにはサカナのデパート「吉池」に立ち寄り、
真ほっけ刺身と真鯛の真子&白子を購入。
コロナ禍以来、早めに仕上げて酒肴を整え、
家飲みに徹する機会が増えた。
そろそろマンションの補修工事も
終了した頃であろう。

「フクノヤ」
 東京都豊島区巣鴨2-9-4
 03-3917-0993

「ほていちゃん上野1号店」
 東京都台東区上野6-10-13
 03-5846-6660