雨でも出かけるJ.C.は
雨でも濡れずに行けて飲める店を目指す。
メトロ千代田線で千駄木から2駅。
町屋にやって来た。
駅ビル内の「ときわ」は去年の秋以来だ。
入れ込みの小上りに陣を取ったら
即刻、ドライの大瓶をクイッ、クイ。
膨大な数の短冊を見上げ、
遠い所は出向いて行って
本日の傾向と対策を思案した。
日頃あまり口にしない、
珍しい小物を集中的に攻めてみよう。
初めの2品は奈良漬、こまい一夜干し。
8切れと5尾はちと多いが、まっ、いいでしょう。
こまいは添えられたマヨネーズに
卓上の七色を振って、
アタリメみたいに味わうのが正解。
北海道の鵡川(むかわ)に揚がる、
本ししゃもは別格として
カペリン(樺太ししゃも)だったら
断然、こまいに軍配である。
大瓶をもう1本。
同時に山形だしを所望した。
山形の郷土料理”だし”は地方や家庭によって
微妙な違いがあるが
主役はきゅうり&なすに代表される夏野菜。
細かく刻んで
みょうが&しょうがなどの香味野菜と和え、
昆布だしや麺つゆで味を調える。
当店はほとんどきゅうりだけだった。
昼めし代わりの昼飲みにつき、
仕上げにもう1品欲しい。
おっと、初めて気づいたが炒り豚がある。
ん? 奈良・北海道・山形と日本各地をめぐり、
締めは東京の下町を代表する酒場の定番で決める。
豚肉と玉ねぎを炒った(炒めた)つまみは
塩味とケチャップ味があるが「ときわ」は後者。
それもケチャップがこれでもかと
大量に投入されている。
周りを見渡すと、昼めしと昼飲みは半々。
靴を脱いだり履いたりするのが面倒なのか
小上りは人気がない。
14時半となり、ラストオーダー。
そうなんだ、この中休みさえなけりゃ、
「ときわ」は東京屈指の昼飲み天国だけど
ここは片目をつぶりましょう。
「ときわ」
東京都荒川区荒川7-50-9サンポップ町屋B1
03-3809-2335