金3780円也を支払って「吉池食堂」をあとにした。
せっかく来たんだから1Fの鮮魚売り場に顔を出す。
今夜は家めしにしよう。
晩酌の肴を調達していこう。
北海の魚介を堪能したため、生モノは欲しくない。
見初めたのは道産のカスベ(エイ)だった。
それも一般的なヒレではなく、
珍しいホッペタの部分だ。
一も二もなく、イン・マイ・バスケット。
値段は400円とちょっと。
あとは惹かれるものとてなく、
近所の松坂屋に向かった。
ほう、本日の目玉商品は山形産の甘鯛だ。
目元パッチリのほのかなピンクは紅甘鯛だネ。
京都の料理人じゃないから
コレをさばくのはラクじゃないが
適当なサイズの半身があって購入。
550円と高級魚がずいぶん安い。
何かもう1品あるといいな。
冷や奴にしよう。
たまには絹ごしにしてみよう。
松坂屋前から早稲田行きの都営バスに乗った。
皮付き生姜を2片投じて
沸騰させたお湯をカスベにぶっかける。
水・酒・醤油・砂糖を煮たてたところへ
ホッペタを静かに寝かし入れて
煮汁を何度もすくいかけ、
アルミホイルをかぶせたら最弱火で10分。
煮魚は作り立てより、しばらく置いた方が美味しい。
よって晩酌タイムまでそのまま放置する。
さて、一方の甘鯛だ。
こちらは岩塩をガリガリやって4時間ほど置いた。
水分の多いサカナはある程度、
その水分を除去してやらねばならない。
今日は酸っぱいモノが欲しくなり、
サッポロの男梅サワー、レギュラー缶をプシュッ。
甘鯛を焼く間にカスベのホッペの煮付けから。
いやはやとてつもなく美味い。
文字通り片方のホッペが落っこちた。
続いてひと塩の甘鯛。
いや。マイッたヨ、カスベの上をゆく。
さっき落としたホッペタを拾い上げて元に戻し、
今度は両頬のホッペを落とした次第でありました。