都営新宿線を曙橋で降りた。
四谷三丁目から左門町と歩き、信濃町駅に到着。
幕臣・永井信濃守尚政の下屋敷があったために
名付けられた町であり、駅である。
駅のホームは信濃町と南元町にまたがっている。
信濃町のイメージは第一に慶応病院。
石原裕次郎は此処で亡くなった。
第二はやはり創価学会の存在だろう。
公明党を指す隠語が信濃町なのは
警視庁を桜田門と呼ぶのと同じである。
駅の北側の古ぼけたビルを目にしたのは
半年ほど前だった。
地下への入口に名店街の表示がある。
いや、今までまったく気付かなかったヨ。
ビル地下のレトロな名店街はひと昔前まで
日本橋や銀座でときどき見かけた。
それにしても信濃町に名店街とは!
イメージとのギャップは限りなく大きい。
せっかくやって来たのだ、もぐるだろう。
いつもぐるか? 今でしょ!
そうしてもぐってみたら
名店街には4つの飲食店があった。
日本そば、コリアン、オイスター・バー、
そしてヒマラヤ創作料理である。
ヒマラヤンはネパーリに間違いなかろう。
ここ十数年、ネパーリはインディアンより
多いんじゃなかろうかー。
入店したのは日本そばの「さわや」。
初老のご夫婦の営みのようだ。
古い空間に4・4・4・2・6 の全5卓20席。
ドライの中瓶をお願いした。
ビールの品揃えがエラい。
中瓶はキリンラガーとサッポロ黒ラベルも。
生がサントリーモルツと来たもんだ。
飲食店の鑑(かがみ)此処にあり。
ちょいと空腹につき天丼&かけのセットをー。
どちらもハーフ・サイズでまさに渡りに舟。
”信州石臼挽き粉 江戸流 手打ち蕎麦"の貼り紙に
心も弾んだ。
天丼は小海老・椎茸・大葉・茄子・南瓜。
まずまずの出来映えであった。
小鉢は竹の子と結び白滝煮。
新香がきゅうり浅漬け&大根醤油漬け。
ここまでは好かったんだが問題は信州そば。
打ち方のせいかブツブツとやたらに千切れる。
これはいただけないなァ。
お勘定はちょうど千円札が2枚。
明るい陽射しのオモテに出たのでした。
「信濃町 さわや」
東京都新宿区信濃町34
トーシン信濃町駅前ビルB1
03-5919-1176