2020年5月22日金曜日

第2399話 またカニを食ったんだガニ (その2)

「君に捧げるほろ苦いブルース」から遅れること4か月。
1976年4月にアリスの「帰らざる日々」がリリースされた。
しかし、この曲、J.C.的には
「君に捧げる・・・」のほとんどパクリ。
ん?と思われた方は You Tube で聴き比べてくださいまし。

エニウェイ、洋食屋の女将に町中閉じてると言われ、
桜新町をスッパリあきらめた。
先日赴いた港区はコロナ対策に厳しいものがあったが
世田谷区はそれ以上かもしれない。

思いついたのは同じ世田谷区・二子玉川の洋食店。
ダメ元で電話を入れたら、昼は営業しているとのこと。
しめた!とばかりに向かった、
「愛菜厨房 リヴィエール」は1977年創業の老舗だ。

大手町で田園都市線直通・メトロ半蔵門線に乗り換えて到着。
二子玉は久しぶり、ここ10年は来ていない。
高島屋裏の一角に飲食店がひしめいている。
といってもゴチャゴチャ感はなく、今風にオサレだ。
かつては何度も訪れたが明るい時間に来るのは初めて—。
独りじゃ面白くも何ともない街だから独り歩きも初めて—。

店内は客同士の間隔がゆったりと保たれている。
二代目らしきご夫婦の切盛りで
仲がよろしいとみえ、笑い声が絶えない。
フフフ、此処は「愛菜厨房」どころか「愛妻厨房」だった。

カウンターの真ん中辺りに促される。
端っこの常連客が瓶ビールを飲んでいた。
キリン一番搾りかァ・・・。
メニューをチェックすると、生はエビス。
「ばんたび、真っ昼間から飲んでるんじゃないヨ」―
天の声が聞こえたような気がして
「子連れ狼」の大五郎よろしく、ジッと我慢の子を決め込む。
すると今度は橋幸夫、じゃなくってバックの子どもたちの声。
♪ しとしとぴっちゃん しとぴっちゃん ♪

ランチメニューを紹介しよう。
ハンバーグ、カニクリームコロッケ、ビクトリアカツ、
カツカレー、スペシャルランチはオール1120円。
ひとくちカツが1070円で、カレーライスは870円。
ほかにテイクアウト用の生姜焼き丼が800円。
夜営業を自粛しているせいか、品揃えは限定的だ。

ハンバーグは創業以来変わらぬ味。
カニクリコロは手造り2個付け。
ビクトリアはハンバのパテを揚げたメンチカツの如きもの。
スペシャルはアジフライだった。
カニ好きにつき、先日の苦い記憶もノド元過ぎれば苦さを忘れ、
つい、カニクリームコロッケに白羽の矢を立ててしまった。
 
=つづく=