2021年6月4日金曜日

第2669話 そんなの関係ねェ、アメ横の酒盛り

てなこって、本日は東京の北の玄関、上野のパトロール。

都内最大の昼飲みパラダイスはこの街である。

前日同様、台東区の東西めぐりんに乗り、

下車したのは不忍池のほとり、水上音楽堂前。

 

閑散とした上野仲町通りから中央通りを渡ってアメ横へ。

うわ~っ、こいつはすげェや、

多くの飲み屋に客が鈴なりとなって酒盛り真っ最中。

界隈を一めぐりしてみたが

堂々と酒類を提供している店は30軒を下らない。

国も都もこういう営業を止めることはできない。

自粛要請? 酒類禁売? そんなの関係ねぇ!

 

グループ客のほとんどは男女の若者。

マスクを着けろ? 大声で話すな? そんなの関係ねぇ!

あっちでもこっちでも大変な盛り上がりようだ。

 

浅草店同様に「ほていちゃん」は

上野1・2号店ともにエンジン全開。

「たる松」の本店・上野店もフル回転。

アメ横で暖簾を掲げる店は、こぞって満席状態である。

 

その中で自粛休業中も少なくなく、

アメ横のランドマーク、「大統領」の本・支店。

焼き鳥「文楽」、天ぷら「浜ちゃん」。

立ち飲み二大巨頭、「たきおか」&「フジクラ」。

こんな店々が沈黙していた。

 

利用したのは、もつ焼きの「ヤリキ 殿(しんがり)」。

「ヤリキ」は上野エリアに3軒あって

当店はその3軒目、よって「しんがり」を名乗っている。

焼き台の前は店外なのだが

立ち飲みスペースが4人分、その右端に立った。

 

ドライの中瓶を通しておいて炭火のもつ焼きは

かしら&おっぱいが塩、れば&シロコロはタレ。

芝浦の「明石屋」から仕入れる豚もつは良質だ。

それぞれ5ピースが串打たれ、食べ応えあり。

 

2杯目は浅草発祥のデンキブランをロックでお願い。

エンコの酒をノガミで飲むのも皮肉だが

本家は店自体が開いてないからどうしようもない。

彼我の差はあまりにもあからさま。

 

浅草は国の内外を問わず、

東京人以外のインバウンド抜きでは

成立しない街になってしまった。

観光地の宿命というほかはない。

 

その点、上野は地力もあれば底力もある。

都内で暮らしたり、働いたりする人々でもっている。

飲んだ後、埼玉・千葉・茨城に帰る向きもあろうがネ。

 

デンキのお替わり、たんをバジルで巻いた、

たんバジルを追加して、お勘定は2330円也。

肉はじゅうぶん食べたから

今日もまた御徒町のサカナのデパートへ買い物。

白身の刺身と目刺しでもあれば、今宵はそれでいい。

土光サンの目刺しみたいに千円もしないヤツでいい。

 

「もつ焼 ヤリキ 殿(しんがり)」

 東京都台東区上野6-13-7

 03-6803-0903