この月曜日、2ヶ月ぶりに禁酒令が解けた。
鮎を求める釣り人みたいに朝からワクワクしていた。
さて、何処へ?
ここはやはりエンコであろうヨ。
♪ エンコ生まれの 浅草育ち
やくざ風情と 言われていても
ドスが怖くて 渡世はできぬ ♪
健サンの「唐獅子牡丹」に乗り、やって来たのは浅草六区。
本日、白刃の喧嘩(でいり)、もとい、
シラフの出入りは、六区交番近くの「徳仙」だ。
天ぷら・鮨・とんかつ、何でもござれの和食店には
常連と思しきカップルがすでに3組、
みなさん開放感に満ちみちている。
追いつけ追い越せなんてつもりはないがドライの生を通す。
2日前、銀座の「泰明庵」で食べたばかりなのに
なぜか再び天丼に食指が動いた。
穴子天丼(1500円))といきたいけれど、当店は丸2尾付け。
食べ過ぎは不快の元、
自重してえび穴子天丼(1200円)をごはん半分でお願いする。
どんぶりには、めそっ子より一回り大きい穴子と
小柄な海老が1尾づつ、
加えて茄子とかぼちゃが1片づつ。
豆腐&三つ葉の味噌椀、白菜漬&きざみたくあんの香の物。
生のお替わりとともに平らげた。
そこそこ楽しめたものの、前々日の鮎天丼と比べると劣勢。
半世紀に渡り、継ぎ足しで使う丼つゆもややパンチ不足だ。
ほとんどシラフのまま、さて次はどちらにまいろうか―。
解禁初日、浅草は未だ目覚めていない。
8割方開いた仲見世の人出は通常の半分以下。
ホッピー通りもパラパラ開きだしたが客足は戻っていない。
まあ、月曜の昼間だからねェ。
「神谷バー」、「酒富士」、「ニュー浅草」みな再開は数日後。
選択肢が狭い中、雷門脇の日本そば屋「雷門
田川」へ。
前世紀末以来で、そのときの印象はイマイチながら
変わりそばのゆかり切り(1250円)に誘われた。
まさかOLのバッグに潜む、ふりかけのゆかりじゃあるまいな。
実際は赤しそが打ち込まれていたが香りはかなり薄い。
何よりも甘さを前面に出した、そばつゆが邪魔だてをする。
ビールの生は一番搾り、瓶はラガー。
地元アサヒに反旗ひるがえすが如く、キリン一辺倒。
生を所望したら、お通し(300円)は煮帆立&きゃらぶきだ。
此処でも2杯いただいた。
胸弾ませて乗り込んだ浅草ながら、達成感にはほど遠い。
長居してもいいことはなさそうで
雷門前から区バス・めぐりんに乗り込みましたとサ。
「徳仙」
東京都台東区浅草2-4-4
03-3841-5596
「雷門 田川」
東京都台東区浅草1-18-3
03-3841-5657