この日は理髪日、その前にランチ。
目指したのは表参道にほど近い、
南青山は骨董通りの「ふーみん」。
中華風家庭料理の店は
和田誠・平野レミ夫妻が愛した店だった。
実はJ.C.、10年あまり前、
友人の紹介でご夫妻にお会いしたことがある。
お二人と友人が懇意にしていた、
島田歌穂さんが出演したジャズクラブだったと思う。
そのとき、レミさんに
自著をお贈りする約束をし、実行したら
こちらが恐縮するくらいに丁重な礼状をいただいた。
やはりキッチンを取り仕切る方は何事にも
キチンとしてるなァ、感銘を受けたことでした。
ご夫妻の推奨もあってか、
「ふーみん」はエリアの超人気店。
行く機会に恵まれず、未訪のままだったが
ようやく今年の初め、出向いてみたら長蛇の列。
怖気づいて断念、それ以来の挑戦なのだ。
ところがギッチョン、本日も25人待ち。
だが、ここであきらめたら永遠に来れない。
13時01分の到着で、席に案内されたのは25分後。
しかも名代の豚肉と梅干煮は売切れと来たもんだ。
日替わりは牛肉すき焼き・温玉乗せ定食。
あとは焼豚と葱の辛味麺。
ともに気に染まず、結局は薬局、
アラカルトのかにチャーハンに落ち着いたんだガニ。
ザーサイの鉢がサーヴされ、
黒ラベル中瓶を飲むことホンの5分。
こんもり山のチャーハンが平皿でド~ン!
ジーザス! 他店の1.5倍は軽くある。
たっぷりのズワイガニに焼豚、青小葱、玉子。
美味しいので頑張ったが4分の1を残した。
エラいのは清湯の代わりのワタリガニ味噌椀。
かにチャーハンに限らず、
すべてのご飯ものに付くとのことだ。
客の男女比は3:7。
物議を醸した森元首相じゃないが
男より長っ尻の女性が多いわりに回転は速い。
杏仁豆腐みたいに余計なモノを出さないからかな。
会計時、店主に訊ねた。
「豚肉と梅干し煮は1時過ぎたらもうダメ?」
「毎日10キロ仕込んでますが早いと12時半です。
争奪戦みたいになっちゃいまして」
ダメだこりゃ。
いつになったら食べられるものやら・・・。
レミさんも罪な人よのぉ。
「ふーみん」
東京都港区南青山5-7-17
03-3498-4466 。