ついこの間、上板橋まで乗った東武東上線に再び。
此度は始発の池袋から一つ目、北池袋下車。
目当ての店があったわけじゃない。
とにかくこの駅前で飲み食いしたことがないため、
初顔合わせを楽しむ算段だった。
大池袋を特大ロースカツに例えれば、
小北池袋はその脇の繊切りキャベツみたいな存在。
いや、いや、そのまた脇のパセリかもしれない。
誰しも素通りしてしまい、途中下車などしやしない。
短い商店街を往ったり来たり。
開いていたのは
そば屋、中華、カフェ、喫茶店の4軒。
となれば、そば屋か中華に絞られる。
失礼ながら、そば屋はやけに変ちくりん。
craft soba を自ら謳い、屋号は「Choujyuan」。
「長寿庵」なんだろうが、また何で?
チコちゃんじゃないけど、何で?
チャーシューつけそばだの、スパム天丼だの、
思わず勘弁しておくれヨ、
声を上げたくなるモンばっかり。
奇をてらったとしか思えんな。
いや、正気の沙汰じゃないぜ。
消去法で中華「徳栄」に入店。
小皿料理の並ぶアチラ系は得意としないが
ぜいたくなど言ってられやしない。
とにもかくにも北池で飲むことに
この町に身を置くことに意義があるのだ。
ビールは瓶がキリンラガー、生は一番搾り。
中ジョッキをお願いすると、
ザーサイ&干し大根の油炒めがサービスのお通し。
こいつがなかなかイケた。
日暮里駅前の行きつけ中華は毎度ザーサイが
ビールの友だが北池は日暮里を凌駕した。
大陸系と思しきオバさんが接客。
その旦那だろう、厨房にオジさん。
14時近くになっても
近隣のリーマン&OLがあとを絶たない。
人気店なんだネ、ってゆうかァ、
ほかに選択肢がないもんなァ。
330円均一の小皿から腸詰を選択。
ときどきお世話になる腸詰は
美味少量の極みにして救いの神でもある。
山椒は小粒でピリリと辛いが
腸詰は少量でピリリと旨い。
生中をお替りし、会計は1310円也。
何だか悪いみたいだがオバさんの笑顔が
「そんなことないよぉ~」ー
そう言ってる気がした。
「徳栄」
東京都豊島区池袋本町4-2-1
03-3982-4591