せっかくこの町に来たので
穴守稲荷神社に詣でてみた。
いやァ、やたらめったら鳥居の多い神社だこと。
デカいのだけでも五つはあった。
中小合わせたらおびただしい数に達する。
羽田空港に最も近い神社につき、
航空業界とのつながりが深く空の氏神様的存在だ。
”穴”を”守る”ということで古来より
花柳界や婦人病に悩む女性に崇められてきた。
大穴に通ずるところから
ギャンブルや宝くじにご利益があるともー。
当地に伝わる羽田節には
「羽田ではやる お穴さま 朝参り 晩には 利益授かる」
と謡われている。
神社のそばにずいぶんさびれすたれた、
「旭」なる割烹があった。
一応、営業しているよで
どうやら名物は穴子天重らしい。
もっと早く出て来てヨと恨んではみたものの、
アフター・フェスティバル。
隣りの大鳥居に移動。
かつては穴守稲荷の大鳥居があり、
駅名の由来でもあるのだが
関東大震災で倒壊し、今は跡形もない。
環状八号線と産業道路の交差点に位置して
商店街もないし、殺風景この上なく素通り。
なおも西下する。
途中、コンパクトながら
真紅の鳥居が印象的な三徳稲荷神社。
新興宗教・神命愛心会の本拠、
神命大神宮と、鳥居が連続して現れる。
歩いてみて判ったが
沿線はまさに鳥居だらけなのだ。
蒲田以東では最も繁華な(羽田空港を除く)、
糀谷に到達した。
そしてもう一つ判ったことに創価学会の池田大作氏。
同じ大田区・大森に生を受けた彼は
この糀谷の地にも深い縁(ゆかり)を持つ。
宗教家を育むに絶好の地が空港線沿線なのかな?
糀谷駅の南はすぐに環八通り。
北に向かって商店街、OIDE通りが延びている。
中華も出しながら酒場感漂う「万福食堂」。
うなぎ&どぜうの「川松」。
典型的町中華の「味一番」。
個性的な店々が軒を連ねている。
近いうちに来てみよう、なんて思いつつ、
わが身は京急蒲田の駅舎に吸い込まれたのでした