2023年5月8日月曜日

第3269話 スーダンへ逃れた日

スーダン在住の日本人は無事、
国外に脱出した模様、何よりである。
今話は逆にスーダンへと逃れたJ.C.の体験談。

あれはちょうど半世紀前の1973年9月。
エジプトのカイロにいた。
日中は暑いのでもっぱら滞在していた、
ホテルのバーに入り浸り。

カイロ大学の学生アルバイト、
バーテンダレスのジジと仲良くなって
もしカイロに棲むみついていたら
このコと結婚していたネ、たぶん。

そんな平和な日々が突如として破られた。
第四次中東戦争の勃発である。
カイロに危険が迫っているのではなかったが
隣国のスーダンに脱出した。
あの頃のスーダンは平和でのどかだった。

ただ食べ物が口に合わず、
もっぱら栄養源はフルーツの生ジュース。
首都・ハルツームの街のあちこちに
ジューススタンドがあり、
ずいぶんお世話になったものだ。

町を歩いていて思ったことに
此の国の人々の肌の色の濃さ。
焙煎したコーヒー豆みたいに深い。
世界で一番濃い色の肌を持つのは
スーダン人と断言できる。

旅した経験からついでに言うと、
一番背の高いのはセルビア人。
ガタイのいいのはオランダ人、
電話好き、話好きはインド人である。

郊外のバンガローみたいなユースホステルに
2泊したかな?
エチオピアの首都・アディスアベバに移動した。

生まれて初めてのアフリカを
エジプト・スーダン・エチオピアと3カ国めぐり、
驚かされたのはそれぞれの国の人の容貌の違い。
隣国同士とはとても思えない。

詳しく述べると夜が明けてしまうので
簡略に勤めるが最大の異なりは肌の色である。
判りやすくイタリアの朝の飲み物に例えてみよう。
エジプト人ーラッテ スーダン人ーエスプレッソ
エチオピア人ーカプチーノ
なのである。

その後は東アフリカ3カ国、
ケニア・ウガンダ・タンザニアを回り、
ナイロビ空港から
ヒースローへ飛んだのでした。