2023年9月25日月曜日

第3369話 青井の駅で青ざめた

東京の北の玄関、北千住はこのところ大人気で
老若男女がこぞって棲みたがる。
そのすぐ北側に青井という町があり、
つくばエクスプレスで一つ目。
そこに鴨つけそばの美味しい店があると
聞き及んで出掛けた。

メトロ千代田線の本線の終点、綾瀬から向かった。
暑いなか30分近くも歩いたのに「松月」は休業中。
うっかり本日の営業の有無をチェックし忘れた。
しかも滑り止めの候補がない。

周りを見回したり、
近辺を物色したりしたが、まるで何もない。
第一、人が歩いていないんだ。
団地みたいなマンションばかりが目につく。

さて、困ったゾ。
此処から綾瀬に戻るのは愚の骨頂。
何をやっているのか、知れたものではない。
東武伊勢崎線の五反野ならば
昼から飲み食いできる店が何軒もある。

訪れたことはないが
エクスプレスの青井駅なら何とかなるだろう。
殺風景だけど道幅だけはそれなりにある、
道路を北上して行った。

歩くことおよそ10分と少し。
駅らしき建造物に到達した。
ロータリーに地下の改札へと続く階段はある。
コミュニティ・バスの停留所と
タクシー乗り場もあった。

だけどネ、店舗が1軒として無いのだ。
世の中にこんな駅があるのかえ?
痩せても枯れても東京23区の足立区だぜ。
店舗は商売だから
それなりの売上ナシに成り立たない。

夜も更ければ、タクシーに乗る客はいても
モノを買ったり、食事をする客は皆無なのだろう。
コンビニも無ければ、歯医者も無い。

♪ 喫茶も無ェ 集いも無ェ 
  歩いているなァ 俺一人
  婆さんと 爺さんと 
  数珠を握って 空拝む ♪

紙芝居なんざ、来るわけも無ェ。
此処は23区内で
ザ・モースト・ショップレス・ステーション。
青井の駅で青ざめたJ.C.なのでした。