やって来たのは美久仁小路。
何度も紹介しているが
だいぶ月日が流れたので
軽くおさらいしておこう。
では青江三奈サン、よろしくお願いします。
♪ 美久仁小路の 灯りのように
待ちますわ 待ちますわ
さよならなんて
言われない 夜の池袋 ♪
(作詞:吉川静夫)
「夜の池袋」の2番だが3番に出て来る、
♪ お酒で忘れる 人生横丁 ♪
とともに池袋の二大飲み屋街だった。
”だった”と書くのは人世横丁が消滅しちゃったから。
(実体は歌詞と異なる人世横丁)
美久仁小路のNo1酒場、
「ふくろ」の止まり木に止まった。
ドライの大瓶に、お通しのキンピラがうれしい。
ていねいに作られ、味付けも上品。
東口本店はもうちょっとザツなんだ。
松茸の天ぷらが780円と破格の値付け。
オネエさんに何処から来たのか
訊ねたら中国産とのこと。
ダメ元で通してみた。
すると、けっこうなボリュームに
立ち上る香りは紛れもなく松茸のもの。
へえ~ッ、カナダ産よりいいんじゃないの。
もっともここ数年、口にしてないけどー。
4粒付いた銀杏もありがたい。
塩でよし、天つゆでまたよし。
意外な佳品に頬が緩む。
美久仁小路店に来ちゃうと
本店に行く気がまったくしなくなる。
トビがタカを生むというのはこういうことを言う。
さっきの飛び魚アンちゃんが飲んでた、
黒ホッピーに切り替える。
野菜炒めも通した。
玉ねぎ・キャベツ・もやしに混じる、
ニラがポイントだね、これはー。
ホッピーの中をお替わりしてお勘定は3千円ほど。
さあて帰ろかな。
「池袋の夜」を口ずさむつもりが
口をついたのは「潮来笠」の3番でした。
♪ 旅空夜空で いまさら知った
女の胸の 底の底
ここは関宿 大利根川へ
人にかくして 流す花
だってヨー あの娘川下潮来笠 ♪
そうだ、暖かくなったら関宿に行こう。
=おしまい=
「ふくろ 美久仁小路店」
東京都豊島区東池袋1-23-12
03-3985-5832