2023年12月22日金曜日

第3433話 牛タンカツの幸運

この日は深川の北端、江東区・森下へ。
10年ぶりの「キッチンぶるどっぐ」だ。
メニューにザッと目を通し、
当店の人気No2、牛タンカツを通すと、
すかさずマダムが
「ランチですネ?」
当方あまり意味を理解せずに
「えっ? ええ、ハイ!」

ビールはキリンラガーだけってことで
見送ろうと思ったものの、
まっ、いいや、たまには飲む気になった。
何気なく壁のボードに視線を移す。
ん? んん?

★サービスランチ
 やわらか牛タンカツ 
 ライス・味噌汁付き 1200円

ええっ、そういうことか、偶然の幸運である。
何となれば、メニューによると
牛タンカツが1350円でライスは200円。
ランチセットがずいぶんおトクになっている。
もっとうれしいのはサービスランチなら
ポーションが多少控えめになるハズ。
このことであった。

ちなみに人気No1は煮込みハンバーグ。
No3がブルオムシチューで
ぶるどっぐのオムレツシチューの意味だろう。

グラスのキリンラガーを1杯飲んで瞠目。
松田優作じゃないが、なんじゃこりゃあ!
苦みもコクも一蹴されて、まさに別物。
一番搾りはしょっちゅう味変されるが
ラガーにまで劇的な変化が生まれている。
これならJ.C.もOK。
今までツラく当たって来たけれど、
これからときどき飲みまっせ。

現れた牛タンカツは大きな塊が二つ、
デミグラスをまとっていた。
紫キャベツ入りの繊キャベに
きゅうり・トマト・パセリが添えてある。

ナイフを入れたらホロホロと崩れ、
これならフォークだけでじゅうぶんだ。
口内ではさらにホロホロと溶けた。
おっと松島アキラが歌い出す。

♪ はぐれ小鳩か 白樺の
  梢に一羽 ほろほろと
  泣いて涙で 誰を呼ぶ ♪
  (作詞:宮川哲夫)

「湖愁」は1961年9月のリリース。
舟木一夫の歌手デビューを導いたのは
松島アキラである。

それはそうと「ぶるどっぐ」のタンカツは
とても好くて大いに満足。
近いうちの再訪を心に決めたのでした。

「キッチンぶるどっぐ」
 東京都江東区森下1-18-1
 03-3633-1861