サブタイトルをご覧になって
「いったい何のこっちゃい?」ー
首を捻られた読者もおられましょう。
ほどなく種を明かします。
ともあれ、先をお読み下され。
都内で最も繁華な ”袋” は豊島区・池袋。
JR赤羽線が通ったため、
いっそうの隆盛をみた。
もしも線路が大塚に敷かれていれば
大塚が区内随一の繁華街となったハズ。
三業地を擁する大塚はもともと
池袋よりずっと栄華を極めていたしネ。
池袋の地名の由来はかつて
池袋西口に袋状の池があったためだという。
袋状の池って何だ? 意味不明!
百歩譲ってそんなら袋池でいいじゃんかー。
今回、訪れたのは西武新宿線・沼袋。
妙正寺川のせいでこの辺りは沼地だった。
袋状の沼らしいが袋状の沼って何だ?
まったくもってつき合いきれん。
でも、コンパクトでいい町。
”池” もいいけど ”沼” もまたいい。
暖簾を潜ったのは町そば屋「朝日庵」。
大正13年の創業である。
白地に黒の看板がヤケにデカい。
四人掛けに案内され、ドライ中瓶をトクトク。
柿ピーがごっそり出て来た。
かねて調査済みの自家製さつま揚げを所望。
小ぶりながら2種類あって
にんじん・玉ねぎ・インゲン入りと
もう一つは赤いのがチラチラと
見えるものの、何だか判らない。
スタッフに訊ねたらカニカマ入りときた。
まあ、それなりに美味しい。
中瓶のお替わりともりを追注。
おやおや、二段重ねで配膳されたヨ。
黒い星が散って歯ざわりよろしく、
しかもツルツルとノド越しもよい。
あらためて品書きをめくると
八溝そばと云うんだそうだ。
栃木県那珂川町の特産らしい。
八溝地方は福島・茨城・栃木の3県の間。
東の四万十川の異名を取る、
清流・那珂川の賜物とのこと。
ホンマかいな?
贔屓の引き倒しは何を言い出すか
判らんところが怖い。
まっ、いいでしょう。
そば湯もいただき、会計は2400円也。
さて、これから沼袋の町を散策です。
=つづく=
「朝日庵」
東京都中野区沼袋3-7-11
03-3386-5855