消えた「山田屋」のすぐ近所。
これまた好きな酒場「宝泉」に回ると
シャッターが降りている。
貼り紙も“支度中”の木札も無いため、
休みなのか、夜に開けるのか、まったく不明だ。
あっちゃこっちゃ、一めぐりしても
コレといった店が見つからない。
駅前ターミナルに赤羽行きのバスが停まっていた。
北区最大の繁華街ならすべて解決、乗り込んだ。
さっき徒歩て渡った踏切をバスで渡り返してる。
ヘヘ、何やってんだかァ?
真っ先に向かったのは
赤羽のランドマーク「まるます家」だ。
ところが此処もclosed、でも貼り紙はあった。
お客だけでなく、公共交通機関で通勤する、
高齢従業員に配慮したとのこと。
さすがだヨ、エラいねェ。
飲食店たるもの、こうでなくっちゃ。
駅前に戻り、「まるよし」をのぞくと
カウンターに1席だけ空きがあった。
「まるます家」から「まるよし」へ。
ハナシがまるく収まるのも道理なり。
注文を取りに来たオバちゃんが
「ビールはラガーか×××の大瓶」―と言うが
よく聞き取れなかった。
周りを見るとサッポロ赤星が林立している。
はは~ん、ラガーがキリンで
×××はサッポロだな、赤星を通す。
つまみは秩父名産のしゃくし菜(230円)を―。
菜っ葉の漬け物では野沢菜と並ぶ大好物だが
居酒屋で初めて出逢った。
中国原産の体菜(タイサイ)は明治の初め、
日本に持ち込まれてしゃくし菜となる。
隣りのアンちゃんが黒ラベルを発注した。
何だ? なんだ? ×××は黒ラベルだったのか。
生も黒ラベルで「まるよし」はサッポロ王国だネ。
もつ味噌豆腐(180円)を追加した。
安いから少量だろうと踏んだのだ。
小鉢に二口サイズの厚揚げが一つ。
その上にミンチ状のもつが乗っている。
見た目はキーマカレーならぬ、キーマもつ煮だ。
2本目を黒ラベルに切り替え、トクトクトク。
赤星も美味いけれど、黒ラの爽快感が上回る。
とまれ、赤と黒の飲みくらべ。
今宵はいつにも増してシアワセな
軍都・赤羽の夜でした。
「まるよし」
東京都北区赤羽1-2-4
03-3901-8859