正午の時報を聞いて出発。
家の前の不忍通りを北に向かった。
本郷通りとの交差点を右折し、
JR駒込駅を右に見ながら霜降橋商店街へ。
ここは北区・西ヶ原である。
スーパー「サカガミ」をのぞいたものの、
買いたいものとてなく、駅方面に戻る。
東口改札前のガードをくぐり、山手線の内側へ。
駒込のメインストリート、
アザレア(つつじ)通りを南下する。
「食堂 ときわ」の前に来て
腹が減ったなァ。
いや、それよりもノドが渇いたゾ。
ちゅうちょなく暖簾をくぐると
いきなり女将さんに
「2時に締めま~す!」ー釘を刺された。
エッ? もうそんな時間かー。
壁の時計は13時40分を指していた。
取り急ぎ、ドライの大瓶を発注。
張り巡らされた品書きを吟味し、
当店自慢のSPF豚ロースカツを単品でー。
千葉県産の林SPF豚は
specific pathogen free pig 。
いわゆる無菌豚で菌がないため、
レア状態でも提供できるのだ。
ビールに小さな冷や奴がサービスされた。
何の気なしに醤油を垂らすと
ボーッとしてたんだねェ。
醤油じゃなくてソースをかけちまったヨ。
これじゃあ、チコちゃんに叱られは
しなくとも笑われるだろうな、きっと。
それでも醤油をかけ直して食べた。
調ったロースカツにはキャベツだけが添えてある。
左端に今度は間違いなく醤油を垂らす。
とんかつはまず塩で1切れ、
続いて2切れ目は醤油がJ.C.の習わしだが
卓上に塩はなかったのだ。
ん? あまり美味しくない。
硬い肉質に肉汁と旨味が乏しく
ガシガシのコロモも不味い。
店先や店内にやたらSPF豚を推奨する貼り紙。
言わば「食堂 ときわ」の名代的存在なのに
感心しないなァ。
わりと好きな店だけど、
豚肉の素材うんぬんよりも
とんかつを揚げる調理技術に
磨きをかけて欲しいのでござるヨ。
「食堂 ときわ」
東京都北区田端2-1-1
03-3824-6070