荒川区・西日暮里の諏訪台直下、
谷底の「鳥のぶ」で新規ののみともと酌交している。
なかなかの飲みっぷりは
大型新人と呼んで差し支えあるまい。
殻付き生がきを一口でツルリンコ。
一粒だけではいささかもの足りない。
続いて刺し盛りが和食らしからぬプレートで運ばれた。
3×3=9
碁盤の目のように仕切られた真っ白な皿は
フレンチのオードヴル・ヴァリエの如し。
構成員ならぬ、 構成魚を紹介すると、
かんぱち・サーモン・中とろ・〆さば・赤貝・帆立。
すべて2スライス・イーチ。
ほとんどが2切れで1マスを占めているが
最も高価と推察される、中とろ&赤貝は1切れ1マス。
残りの1枠は薬味のわさびと紫芽(むらめ)、
別名、芽紫蘇である。
魚介がみな水準に達しているのに肝心のわさびが似非。
食事メニューに静岡産わさび丼があり、
これならばと期待したものの、
ゲタを外された格好で、これじゃダメじゃん。
傷心のまま芋焼酎にドリンクをスイッチ。
薩摩の国の西酒造が世に送り出す宝山シリーズのうち、
最も入手困難といわれる白天宝山に
白羽の矢を立てロックで—。
名称の由来は白麹を使用するからなれど、
わが舌は明白な違いを感知しなかった。
焼き鳥が8本まとめてドンと来た。
串のサイズは平均より大きめ。
はつ・ふりそで・さえずり・ればの順に食べ進む。
良かったのはさえずり。
豚ナンコツに難色を示す、歯に自信のない方もOKだ。
コリコリではなくクニュクニュの歯ざわりである。
白天宝山に不満はなくとも
麦焼酎に壱岐の華 昭和仕込みを見つけて切り替える。
飲む焼酎は基本的に芋だが壱岐の産があったら必飲。
あとは大分産はだか麦使用の兼八は好きだ。
あ~、やっぱりいいねェ。
みょうがの味噌焼きを合いの手としたらピッタリ。
麦をお替わりするとき、
よほどみょうがもと思いきや、
食べすぎるとバカになるそうだからやめといた。
浦安と早稲田はバカで蔵を建て、ってネ。
かつて浦安はバカ貝(アオヤギ)の早稲田はみょうがの、
それぞれ大産地だったのです。
「鳥のぶ」
東京都荒川区西日暮里2-48-5
03-3891-3691