2020年10月22日木曜日

第2508話 ウルトラマンの町へ (その2)

世田谷区・祖師ヶ谷大蔵は

ウルトラマン商店街の「キッチン マカベ」に独り。

ドライカレーの全面に覆いかぶさるカレーソースに

手の施しようもなく、空を、じゃなかった、天井を見上げている。

 

ドライカレーはそのままに、カレーライスは白飯と一緒に

食べたいんだよぉ!

せめてぶっかけを多少ずらし、ライスが見える状態にしてほしい。

中華料理屋のあんかけ炒飯。

あれも大嫌いで、未だ注文したことがない。

食べてないんだから、食わず嫌いのそしりは免れないがネ。

 

実食してやはり旨くなかった、いや、まずかった。

カレー粉をまぶしただけのピラフに

お子チャマ向けのゆるいカレー、完食するのに一苦労。

添えられた薄いチキンカツはカラリと揚がり、

ラードも香るが惜しむらくは火の通し過ぎ。

ガシガシのパサパサときたもんだ。

 

ドレッシングのかかった生野菜は

トマト・きゅうり・キャベツ。

糸みつばときざみねぎが浮かぶスープは

コンソメと澄ましの中間で、昔とまったく変わらない。

 

コロナ禍のせいもあろうが、

卓上にカスター(薬味立て)が見当たらない。

塩・コショウはもとより、

カツにはウスターとマスタードがほしい。

 

ああ、オム・コロにしとけばよかった。

何度か利用し、いろいろいただいたが今回は最低点。

スペシャルインディアンの名称に惑わされちまったヨ。

推薦しといてまことに無責任ながら

これが当店の真の実力かもしれないな。

「ローン・レンジャー」のトントが言ってたヨ、

「インディアン、嘘つかない」ってネ。

 

ビール中瓶(¥750+)と合わせ、会計は2310円。

内容から割高感否めず。

それでも地域の人気店に疑いの余地なく、

13時を回って客足が落ちることはなかった。

満足度は低くとも腹ごしらえはできた。

ウルトラマン・タウンの散策に入ろう。

 

歩きやすい町である。

スーパーや鮮魚店をのぞいたが、食のレベルも高い。

まるよし横丁なる、昭和20年代の情感をたたえた、

スモール・アーケードがいい感じ、次回は此処で飲もう。

と言っときながら、なかなか来ないんだけどネ。

 

「キッチン マカベ」

 東京都世田谷区祖師谷3-11-15

 03-3482-3748