2020年10月1日木曜日

第2493話 とんかつ 一か八か (その1)

美味しいとんかつが食べたくなって
とんかつ発祥の地、上野へ。
ここ1年、当コラムでも上野にある、
数軒のとんかつ店を紹介してきたが
特筆すべき逸品は
「まる一」のロースカツ定食(1320円)と
「山家 御徒町店」の上ロース定食(1200円)だ。
 
今回訪れたのは「まる一」。
昼のピーク時を避けたため、カウンターに独り。
テーブル席には2組程度の客足だった。
当店のランチメニューは基本的に5種の定食。
 
ロースカツ ロース生姜焼き かつ丼
さば塩焼き さば味噌煮 
 
なのだが、ロースカツばかりで他の料理は試したことがない。
今回もいつも通りだった。
ほどよい脂身の付いたカツが7切れにカットされている。
皿には通常の繊切りキャベツと酢キャベツ、そして練り辛子。
 
これを粗塩・生醤油・とんかつソースの順に食べ進む。
いや、旨いネ、実に—。
訊ねなかったので何処の産だか判らぬが
申し分のない肉質から北米や欧州産でないことは明らか。
ホーム・プロデュースの和豚に疑いの余地はない。
そしてこのロースカツには醤油がベストマッチ。
とんかつソースもいいけれど
少々甘さが出過ぎてシナモンの香りも余計かな?
 
脇役陣の働きも見逃せない。
豚汁には豚小間に加え、玉ねぎ・にんじん・ごぼう。
途中で七色を振り込み、さらに滋味深い。
新香はきゅうり&大根のぬか漬けにキャベツもみ。
ここにも良い仕事ぶりが見てとれた。
おかげで大きめの茶碗のごはんを半分お替わりしちまった。
ついでにお冷や代わりの冷たいウーロン茶をもう1杯。
 
アメ横、御徒町と異なり、入谷口は言わば裏上野。
用が無けりゃ誰も立ち入らないエリアながら
近隣には岩倉高校や上野学園がある。
学園祭の帰りにでもどうぞ・・・なんだが
今年はあるんかいな?
 
数日後、不動前のなじみのヘアサロン。
普段よりちと短めに髪を理し、
前回初めて利用したワインの立ち飲み酒場へ。
すると、店は開いていたが本日はイベント営業とのこと。
いや、マイッたなァ、まだ15時だぜ。
 
=つづく=
 
「まる一」
 東京都台東区上野7-8-22
 03-3841-6671