ラーメンのスープは醤油・塩ともに鶏ガラ主体が好きだ。
これが味噌となればハナシは違ってくるんだがネ。
それでもたまさか魚介系が食べたくなることもある。
魚粉ドッサリなんてのはハナから論外なれど
煮干しがささやかに主張するタイプはいい。
そうして出向いたのは
東京23区内でもっともコロナ感染者の少ない、
千代田区・神田三崎町の「勝本」。
最寄り駅はJR総武線・水道橋、東京ドームのおひざ元だ。
行列の絶えない店と聞いていたが
13 時で待ち人は店内に1名のみ。
券売機でチケットを買い、ホンのちょっと待った。
その後、短い列ができたから上手いこと谷間に当たった模様だ。
ラーメンは2タイプあって
煮干し醤油スープの中華そば、
煮干し豚骨スープの濃厚煮干しそばである。
以前は塩そばもあったが今はない。
購入したのは中華そば、そして混み合うラーメン屋で
飲む客はハタ迷惑だろうと自重しかかったビール。
小瓶があり、しかも黒ラベルときては思わずポチッ。
サービスのおつまみ、シナチクとともにサーヴされた。
5分少々で整った中華そばには
厚めの肩ロースチャーシュー2枚、シナチク、ナルト、海苔2枚。
煮干しは出しゃばらずにアッサリ、むしろ油っ気を感じる。
中太ややちぢれの麺は浅草開化楼に特注したもの。
現役プロレスラー・負死鳥カラスが製麺所で働くあの開化楼だが
別段、特筆すべき点はなかった。
3分の1ほど食べ進み、やはり小瓶じゃ寝た子を起こすも同然。
チケットを買おうと立ち上がった瞬間、スタッフ全員から
「ありがとうございましたァ!」
面食らったJ.C.振り向きざまに
(ちゃう、ちゃう)とばかり、掌(たなごころ)をワイパーしたら
お運びのオネエさん、バイバイと勘違いしたんだネ、
手を振り返されちゃったヨ。
チケットを買ってカウンターに戻ったとき、
彼女と目が合って互いに苦笑い。
やれやれ。
2本目にも小皿のシナチクが付いてきたから
巷の評判ほどとは思わなかったものの、
満足の1杯ではあった。
近くの神田猿楽町に姉妹店「神田
勝本」があり、
細麺と平打ち麺の合い盛りつけそばが名物とのこと。
あちらの評価も高いようだが
何せ、つけ麺と油そばを受け付けぬわが味覚。
生涯、関わり合うことはございやせん。
「勝本」
東京都千代田区神田三崎町2-15-5
03-3239-7370