一皿のスパゲッティ・ミートソースを求めて東中野へ。
JRより東京メトロの使い勝手がよく、
東西線・落合駅から歩いて喫茶店「ルーブル」に到着。
喫茶店を専門とする女性ライターが
東京一のミートソースと
TVではマツコ・デラックスも旨いと推奨したそうな。
モロに昭和の外観に加え、店内もそのまんまだが
上野界隈の喫茶店にありがちな豪華な装いなく、いたって庶民的。
切盛りするのはご夫婦だろう、
庶民の代表のようなオジさんとオバさんだ。
パンとケーキを販売しており、喫茶コーナーはその奥にあった。
全席喫煙可で数人のスモーカーが紙巻き煙草をくゆらせていた。
ショウケースのビールが好みの銘柄ではないため、
ミートソース(640円)のみお願いすると10分足らずで整う。
赤いさくらんぼ柄のプレートが可愛い。
フォークの先でクルリと巻いてパクリとやれば
ファースト・アタックはケチャップの甘さ。
こいつはちと甘過ぎだろう、
落胆しながらパルメザンとタバスコを駆使して食べ進む。
合挽きミンチはかなりの粗挽き、麺はゆで置きの炒め返しだ。
慣れてきたせいか、だんだん旨くなってきたゾ。
それでも味が濃いため、ノドが渇く。
よほどオジさんに確認する気になったが喫茶店で
複数銘柄のビールを扱う店は少なかろうと思いとどまる。
その代わり、お冷やの継ぎ足しが実に小まめ。
グラスが小さいせいもあるが、こまねずみの如くに立ち回る。
12時半を回って中高年に混じり、若いOLが次から次と―。
店頭に並んだサンドイッチを択んで
飲みものを通すスタイルが目立つ。
店の雰囲気同様に素朴なサンドイッチはしゃれっ気なし。
ただ、いかにも手造りといった存在感がある。
香りにつられてコーヒー(400円)を追加。
香り高いが味も濃く、おまけに酸味が強い。
どうりでアメリカンを指定する客が多いわけだ。
人気アイテムは5種ほど揃った生ジュースで
これがビール中瓶と同じ510円。
オモテへ出て気づいたことに
店の隣りはムーンロード駅前飲食店会の入口だった。
古びたゲートが今にも崩れ落ちそうながら
J.C.はこういう世界が大好き。
スナックやカラオケバーがひしめき、
ピアノ生伴奏のシャンソン酒場まであった。
此処は夜に来なきゃ意味ないな。
Yes, I shall return !
心に決めて、これより午後の散歩です。
「ルーブル」
東京都中野区東中野4-1-8
03-3371-3952