南国土佐をあとに・・・じゃなかった、艦艇装備をあとにして
恵比寿駅前ロータリーにやって来た。
駅ビルを上がればスカイウォーク(動く通路)が
勝手に身体をガーデンプレイスまで運んでくれるけど、
それじゃ何をやっているのか判らない。
ついさっき、目と鼻の先を通過したばかりだものネ。
えびすストア及び、恵比寿横丁方面には
惹かれるものがないので
JR山手線の西側を渋谷に向かう道筋を往く。
16 時過ぎはまだ早いが恵比寿きっての繁華なエリア、
そこそこ開いてる店舗がある。
チョイ飲みのつもりだから手っ取り早い立ち呑みなんかか理想的だ。
狙いにピタリの店がすぐ見つかった。
「スペインバル
ガポス」はまさしく渡りに舟。
店頭のメニューを見ていると、
中から髪を染めたアンちゃんが出て来て入店を促す。
おう、おう、アンタは船頭さんかえ?
何だか今日は朝からフネつながりだ。
恵比寿は言わずと知れたサッポロの縄張り。
入口近くのカウンターに立ち、黒ラベルの生を通した。
居酒屋じゃないからジョッキでなくグラスに注がれている。
取りあえずタパスを1品いっときたい。
おっとぉ、コドルニスの唐揚げがあるじゃないか!
コドルニスはスペイン語のウズラ、わが好物である。
ウズラは英語でクェイル、仏語はカイユ、伊語ならクアーリャ。
みな似たり寄ったりなんだがコドルニスは異彩を放つ。
まっ、中にはヴァッハテルなんて独語もあるがネ。
モモ肉の唐揚げとあったので
もちろん、冷凍の解凍だろうがスパイシーでうまいっ。
フワッとしたコロモは泡立てた卵白の成せる業であろうヨ。
スペインのブランコ(白)かティント(赤)、
あるいはヘレス(シェリー)が欲しくなるところで
目にとまったのはパチュラン・ナバロ・ソコなる酒。
プラム&アニスが原料のスパニッシュ・リキュールだ。
アニスが絡めば、フランスのパスティス、ギリシャのウゾ、
トルコのラク、みな水で割ると黄濁したり、白濁するもの。
これもそうかい? 訊ねたがアンちゃん判らず、
店長の元に一っぱしりして戻り、
濁らぬけれど、ソーダ割りがオススメとのこと。
ちと甘めながら、甘さだけに身をまかせぬ個性が主張する。
酒は酒として何ともウズラがうまいズラ。
住まいの近所にあったなら、ちょくちょくおジャマしちゃうズラ。
「スペインバル
ガポス」
東京都渋谷区恵比寿西1-3-8
03-5728-4741