♪ 顔や姿にゃ ほれないが
男らしさにゃ しびれちゃう
そんな女(こ)がいる 亀戸に
恋を平井に まわり道
よってらっしゃい
よってらっしゃい お兄さん ♪
(作詞:はぞのはな)
宇多田ヒカルのおっ母さん、
藤圭子の「はしご酒」は1975年、晩秋のリリース。
街には「シクラメンのかほり」と
「時の過ぎゆくままに」が流れていた。
てなこって墨田区と江東区の区境、
北十間川を福神橋で渡り、亀戸にやって来た。
もちろん、はしご酒のためでんがな。
いや、ベツに串カツは食わないけどネ。
中途半端な時間の店探しは厄介ながら亀戸には
中休みをとらない「亀戸ぎょうざ本店」がある。
ぎょうざのほかにフード皆無の当店、
問題はミニマム2皿(計10カン)のしばりだが
ポークカツを2割方残してきたのでどうにかイケそう。
ドライの大瓶とともに通した。
2皿目が来たところでデンキブランを1杯。
ふむ、合わないことはないやネ。
コの字型カウンターの向こう側に
近所の常連と思しき婆ちゃんが
店のオバちゃん相手にダラダラとしゃべりっ通し。
まっ、こういうのはあまり気にならないからいいけど―。
婆ちゃん、お冷やで2皿完食し、ゴー・ホーム。
隣りのアンちゃんもお冷やで何と6皿食った。
すげェなァ、感心しながらの勘定は1340円也。
いい女(こ)が居そうな酒場を物色するため、
駅南側の飲み屋横丁をのぞくも時間的にまだ早い。
しばらく時間をつぶして
「亀戸ぎょうざ」の路地に舞い戻った。
狙いを定めたのは「したぢ屋」。
一昨年秋、初訪の印象がよくて昨夏に再訪したものの、
コロナ禍による入店制限のためソデにされ、
ヨソに廻ったのが運のつき、
トンデモない鰻肝焼きを食う破目に陥った。
今回は宵の口、すんなりカウンターに陣を取る。
いい女(こ)かどうか判らぬが
素直そうな娘(こ)は一人居たネ。
=つづく=
「亀戸ぎょうざ
亀戸本店」
東京都江東区亀戸5-3-4
03-3681-8854