2021年2月19日金曜日

第2594話 鳥とオジさん (その1)

♪ 小さい花に くちづけをしたら

  小さい声で 僕に言ったよ

  小父さん あなたはやさしい人ね

  私を摘んで お家(うち)につれてって

  私はあなたの お部屋の中で

  一生懸命咲いて 慰めてあげるわ

  どうせ短い 私の命

  小父さん見てて 終るまで  ♪

    (作詞:浜口庫之助)

 

イメージ的に「花と小父さん」の第一感は

伊東きよ子だろうがオリジナルは植木等だ。

と語っても知らない人のほうが多いでしょう。

作詞・作曲の浜口庫之助自身もリリースしている。

作曲家以前の庫之助はジャズシンガー。

同じジャズシンガー、植木のために書き下ろした。

 

ほかにも70年代が産み落とした妖精、天地真理。

羽生永世七冠のヨメはん、畠田理恵。

宇多田ヒカルのおっ母さん、藤圭子。

キリがないからやめるが

多くの歌手にカバーされた名曲である。

 

それぞれに味わい深けれど、

演歌歌手がジャズりまくる、おっ母さんが

オッサンの琴線にふれまくって好きだ。

 

本題に入ります。

実はサブタイトルにあるごとく、

“鳥と小父さん”がテーマの楽曲を探していた。

見つからないので“鳥”を“花”に

置き換えざるを得なかったのが正直なところ。

 

先週だった。

TV朝日の「大下容子ワイド!スクランブル」を

ボーッと観ていたら

いきなり現れたのが1羽の白鳥と1人の小父さん。

舞台はトルコ・イスタンブール北方の田舎町だ。

 

今からさかのぼること37年。

仕事帰りのミルザン小父さんが通りかかった畑に

翼を傷めて飛べない小白鳥を発見。

小父さん、花を摘むように鳥を抱え、お家につれてった。

 

一生懸命な治療と看病の甲斐あり、

元気を取り戻した白鳥はガリップと名付けられる。

ところがガリップ、傷が癒えたあとも

大空に羽ばたこうとせず、小父さんにつきっきり。

オンブに抱っこに肩車状態が37年も続いている。

 

J.C.は一度だけトルコを訪れたことがある。

イスタンブールを拠点にボスポラス海峡の向こう、

国土の大半を占めるアジア側を周遊した。

 

あれは1984年・・・てことは37年前じゃんか!

これを単なる偶然とは思えぬ自分が

今、コレを書き綴っている。

 

=つづく=