歩き始めて数分後、再び驟雨に見舞われた。
さっきよりヒドいゾ、マンションの玄関脇に逃げ込む。
これまた天気雨である。
子どもの頃、天気雨は非常に珍しく、
降った翌日は小学校の教室で話題になったほど。
陽が射したまま、雨はなかなか止まない。
雨宿り時はケータイをいじくってればいいんだが
テレともに電話して時間をつぶすのがベター。
テレワークならぬテレトークである。
そのための手駒を常に2~3枚確保しており、
親愛の意を込めて彼らを“雨宿り決死隊”と名付けた。
20分後、ようやく雨が上がった。
隅田川に架かる橋で一番好きな勝鬨橋を渡る。
月島・佃へはちょくちょく出向くが
その南側、勝どき1~6丁目にはまず来ない。
この日は清澄通りを南西に歩いた。
3年前に完成し、今では隅田川最下流の橋となった、
築地大橋を初めて渡るためだ。
東京五輪の出場選手を選手村から各会場に運ぶことを
重要な役目の一つとして造られた橋である。
橋の歩道の上流側が閉鎖されており、片肺歩行。
ここまで下ると隅田川は大河だなァ。
岸から岸まで泳げないかも・・・
(誰も泳がないって―)
ほかに歩行者はゼロ、ときどきチャリが行き交う。
ジリジリの陽射しもこたえたが
渡っていてつまらない退屈な橋だ。
それを慰めるのが左手に見えてくる浜離宮恩賜庭園。
脇を流れる築地川に10羽ほどの鵜が翼を休めていた。
カワウかウミウか判らんけど、たぶんカワウかな?
築地大橋を渡り切ったところが浜離宮の入口。
立派な石橋は大手門橋。
宮城(みやぎじゃないヨ、きゅうじょうだヨ)の
二重橋に似ているネ。
毎度のことでノドがヒドく渇いている。
ここまで来れば、
♪ 汽笛一声新橋を ♪ の新橋駅はもうすぐだ。
もっとも往時の新橋駅は今の汐留にあった。
ダメ元で潜った駅前ビルはやはりダメ。
線路の反対側のニュー新橋ビルに回る。
舞い降りたのは「居酒屋
凛」。
先月はこの地下の「えん家」と「ダイヤ菊」で飲んだ。
こうなると上野アメ横とニュー新橋ビルは
わが二大ガス・ステーションだよネ。
ドライの中瓶にお通しの冷奴。
店先の品書きにコレがあったので入店を決意した、
呼子のイカ一夜干しはやはり欠品だった。
コロ助下の飲み屋はこんなケースがしょっちゅう。
定食のアコウダイ(実際は安価な赤魚)粕漬を
単品で通し、中瓶をお替わりして
お勘定は金2400円也でした。
「居酒屋
凛 新橋店」
東京都港区新橋2-16-1
03-3519-5366