2021年8月30日月曜日

第2730話 定食を つまみ代わりに ガード下

飲みたくなって、またまた上野の午後1時。

ハナから酒場でもいいんだが

ランチのあとでコーヒー代わりのビールが

パターン化している。

というより、まん延化していて防止策が求められる。

 

よって定食をはじめ、御飯モノはちと重い。

なんて言っておきながら、このひと月を振り返れば

親子丼・酢豚ライス・蟹炒飯・カレーライス、

もりそば&ミニ丼等を食べ継いできてるじゃないか―。

 

思い浮かんだのは昼定食も提供する「たる松 本店」。

何度か利用したけれど、定食のデキはあまりよくない。

かといって酒のつまみもイマイチだ。

むしろ2号店の「たる松 上野店」が若干上だろう。

 

コロ助が傍若無人ぶりをいかんなく発揮する状況下。

呑ン兵衛天国の上野といえども

選り好みなどしていられない。

引き戸を開けっ放しの本店の敷居をまたいだ。

此処は御徒町と上野の中間地点、JRのガード下である。

 

先日の新橋「居酒屋 凛」でもそうしたが

定食のおかずをマミツにするつもり。

ランチメニューは

刺身・さば焼き・とり唐揚げ・あじフライ・

ミックスフライ・串かつ・豚生姜焼き

オール800円の中から串かつに白羽の矢を立て

ごはん半分弱でお願いした。

「サインはV」の范文雀が懐かしいネ。

 

ビールは生がサッポロ黒ラベル。

瓶はサッポロラガー(赤星)の大瓶。

今日は家を出る前から中ジョッキ2杯と決めてきた。

まっ、大抵そうなんだけど―。

 

20人近くの客に、女子は2人といない店内。

昼めしと昼飲みが半々だ。

串かつが整う前にジョッキのお替わり。

このペースじゃ3杯になっちまうかも・・・。

 

隣りに若いOL2人連れ着卓。

片割れが当方に軽く会釈する、その仕草がカワユい。

うん、チミはいいお嫁サンになれるヨ。

なれなかったらオジさんがもらって進ぜよう。

おっと、こいう冗談が許されない時代であった。

 

意想外に2人は揃って刺身定食。

まるで定年間近のオッサンみたいなモン食うねェ。

張サンなんか好きそうなメニューだなァ。

 

なんて思ううち、串かつ定食配膳。

やや小ぶりの3串は豚肉のみだ。

長ねぎ・玉ねぎの姿なく、いわゆるねぎま仕様に非ず。

副菜は、昆布佃煮、きざみ大根葉の漬物、

豆腐とわかめの味噌汁といった陣容なり。

 

おかずではなく、つまみとしていただくも

やはりデキはよくなかった。

それでも老舗は大手新参の攻勢下、

荒波にもまれながらも沈まずにいる。

 

オバちゃんたちの接客を含め、

滞留する古き良き空気の賜物というほかはない。

ちなみに換気はしっかりされていた。

開けっ放しだもんネ。

 

「たる松 本店」

 東京都台東区上野6-4-13

 03-3834-1361