京橋から新橋に向け、銀座の目抜き通りを一直線。
おや?「ライオン7丁目店」が営業中だ。
まさか? と思いつつも
案内係のオニイさんに訊ねると、やはりビールは駄目。
代わりにノンアルでランチはいかが? と来たもんだ。
それはムリでしょ。
銀座ナインのガードをくぐって新橋。
まず新橋駅前ビルにもぐると当ビルは全滅。
まだ14時で夜の事情は不明だが期待はできないな。
山手線の内側に移動し、新橋3・4丁目を徘徊。
2丁目に来て烏森神社界隈を物色した。
どうにか使えそうな店は3軒。
日本全国の郷土料理店、焼きとん酒場、うなぎ居酒屋は
いずれも帯に短し襷(たすき)に長し。
唯一、焼きとん屋のレベルが高そうだがシバリがあった。
飲みものは最低3杯飲め、焼きとんは最低3本食え、
飲めない客は来ないでくれ、おう、おう、言いたい放題だ。
むろん、3杯&3本なんか“晩めし前”だが
モノの言い様がちとシャクにさわる。
まっ、店側も多少の客の反発は百も承知。
言わば白鵬のかち上げみたいなもんだから
許す、赦す、J.C.はユルす。
そうしておいてこの街の切り札、
ニュー新橋ビルに入館した。
飲み屋は地下に集中しているが
その前に何年ぶりかで2階に上がったら・・・
うわっ、何じゃこりゃあ!
J.C.転じて「太陽にほえろ!」の松田優作となる。
いや、ブッタマゲやした。
何とそこに拡がる光景は
マッサージ、マッサージ、マッサージ。
その数、2~30軒に及ぶんじゃないのかっ!
いったい身体のどこを揉むのか知らんが
そんなに揉んでどうすんの?
此処に比べりゃ錦糸町のタイ古式なんざ可愛いモンだ。
気を取り直して地下に降り、明後日のオアシスを確保した。
その店はその店として
今現在のノドの渇きがほぼ限界に達しようとしている。
京ブランチのおかげでまだ満腹につき、
飲めればそれでじゅうぶんだが、
そうもいかないところが日本の飲み屋の大きな欠点。
“生ビール
何杯でも280円”
一筆にツラレて突入した「えん家」のビールは一番搾り。
ぜいたくなんか言えやしない、即発注。
マミツは中華の腸詰を
「値段一緒でかまわないから量半分でネ」
大陸系の接客係にささやいた。
お通しの山くらげには箸をつけず、
腸詰も3~4切れでギヴ・アップ。
小さめジョッキの生だけは3杯飲み、お代は1890円。
この国ではサクッと飲んでも
それなりの費用がかかります。
「えん家」
東京都港区新橋2-16-1ニュー新橋ビルB1
03-5860-9896