2021年8月27日金曜日

第2729話 フォーにはレモンを搾るべし

オバアちゃんの原宿、巣鴨に出向した。

とげぬき地蔵方面には行かず、

JR山手線の内側、巣鴨橋の南にある、

ベトナム料理屋が本日の昼めし処。

彼の国の国民食、フォーが食べたくなったのだ。

 

巣鴨はJ.C.にとっていろいろ因縁のある街。

半世紀以上も以前、厚顔の、もとい、

紅顔の美少年(?)だった高校三年の夏休み。

受験勉強のため、GFと巣鴨図書館に通った。

 

6年前にも、とあるミッションに関わり、

たびたび訪れている。

その際「ハノイフォー」には幾度かお世話になった。

6年ぶりの再訪になる。

 

通したのは800円の鳥肉フォー・セット。

牛肉は850円、海鮮なら900円と

小刻みに値段が上がってゆく。

一律850円でいいじゃないかとも思うが

綿密な原価計算の結果であれば

店に対する信頼感も高まろう。

 

たっぷりのスープにたっぷりの米粉麺。

蒸した鳥胸肉のスライスが5~6切れ。

青小ねぎ、香菜(パクチー)、ゆでもやし。

別皿でエクストラもやしとサニーレタス。

これにはナンプラー、もとい、ベトナムだから

ニョクマムが振りかかっている。

そして櫛切りカットのレモン。

 

うれしいのは3つに仕切られた横長の小皿。

小冷奴にゴイ・クオン(生春巻)と

チャー・ジォ(揚げ春巻)が1切れづつ。

これをつまみに飲みたくて

ベトナム人のアンちゃんに伺いを立てるも

やはりビールは却下の運命(さだめ)なり。

ここでベートーベンとP.アンカが

同時に鳴り始めたが、やめとく。

 

気を取り直してドンブリに挑む。

途中、アンちゃんのアドバイスに従い、

レモンを搾り込むと一気に清涼感が押し寄せた。

この一搾りが夏場の熱い湯麺を美味しく食べさせる。

 

客層はリーマン&OL主体。

常連か友人と思しきベトナムの若いカップルも1組。

このご時世に廉価なフォー・ショップが

生き残ってくれていてよかった。

 

14時近くになり、若いママが幼い娘を抱いて来店。

アンちゃんの妻子で、遅い昼食を食べ始めた。

家族ならではのホッコリ感が店内に漂い、

一人残っていた日本のオッサンまで和んだことでした。

 

「ハノイフォー」

 東京都豊島区巣鴨1-17-8 NZ1178ビルB1

 03-6902-1216