友だちの友だちに中野坂上在住の食道楽がいて
地元にしいたけそばが人気の中華屋があるという。
すると今度は吉祥寺に棲む知り合いから
同じしいたけそばを推奨する声が挙がった。
正直言って日本のキノコにはそれほど魅力を感じない。
欧州産のキノコは好きなのにネ。
これはテロワール(ここでは土質)が大いに関係する。
ワイン用のブドウにも同じことがいえて
軟水より硬水の湧き出る土壌がキノコやブドウなど、
欧風食文化の根源に大きく作用している。
日本列島は軟水だからネ。
まっ、此度は直接・間接を問わず、
友人たちの声に耳を傾け、
しいたけそばを食べに行きました。
NHKの朝みたいな店名の「華吉」は
丸ノ内線の改札近く、地上に出る前に到着した。
ちょうど13時になったとこで待ち人は4人。
大したことないと思いきや15分待たされた。
入店後に数えたら全22席、人気店としては少ない。
目当てを注文し、今週の定食を記すボードを眺める。
豚肉しょうが焼き セロリと鶏肉炒め
小柱と豆腐煮 春雨と挽肉の辛子煮
ライス・スープ・漬物付き 880円
しいたけそばは発注後8分で着卓した。
ラーメンのそれより大きいドンブリの表面を
どんこ椎茸がこれでもかと覆い尽くしている。
大き目が5~6個、スライスされて浮かんでいる。
椎茸好きにはたまらんだろうネ。
具材はほかに豚肉、竹の子、青梗菜。
当店は植物油のみ使用だが、かなり油っこい。
しかも熱々だから猫舌にはやっかいだ。
ちっとも減ってくれないヨ。
舌を鎮める意味もこめてドライの中瓶を―。
うん、いつも以上に美味いネ。
悪戦苦闘の末、何とか食べ終える。
なんか1年分の椎茸を1食でやっつけた感じ。
とにかく自分の好みじゃないものに
果敢に挑むのは考えもの、この教訓を活かそう。
見ていると、客の5~6割がしいたけそば。
今週の定食は滞空中、とうとう誰も頼まなかった。
注文は麺・飯類だけに偏り、こういう店も珍しい。
これから中野・練馬両区を長距離散歩するつもり。
東中野に向かい、山手通りを北上して往きました。
「華吉(はなよし)」
東京都中野区本町2-46-1サンブライトツインB1
03-3320-0770