ここひと月ほど、禁が解けて
前夜に飲み過ぎるせいか
スープそば(湯麺)のランチが増えた。
豚そば@広尾、しいたけそば@中野坂上、
トリソバ@青葉台、こんな具合だ。
都内巡回の流れを汲み、此度は地元に近い、
日暮れの里のマイ・ブレイクルーム、
「又一順」にてあわびそばを賞味した。
今回もまた食材の名を冠して
その特性が前面に打ち出された、
チャイニーズ・ヌードルだ。
あわびそばは去年の暮れに一度試した。
トロみのついたスープに最初は おや?
と思ったものの、食べ進むうち
麺の下の清湯といい感じで混じり合い、
美味しさに拍車がかかった。
大きめのドンブリが着卓。
目立つのは一に竹の子、二にマッシュルーム。
どちらも水煮の再調理だ。
肝腎のあわびは見え隠れして目立たない。
この時点で凡人は
「あらァ、やっちまったヨ」―
後悔の淵に沈むのだが心配は無用。
前回数えたら小さめのスライスが8枚あった。
かく言うJ.C.も凡人の一人。
半ば後悔しながら数えていたのだ。
いちま~い、にま~い、って
あたしゃ番町皿屋敷のお菊かい?
酒類禁止の間は「又一順」に寄りつかなかった。
ビールが飲めないブレイクルームは意味をなさない。
久しぶりに訪れ、念願の中瓶と意中のそばを通す。
いつものように真っ先に運ばれたのは
銀杏入り杏仁豆腐。
サービス品なのにけっこうな量だ。
ありがたいけど、もっとあとに出してほしいネ。
ビールと一緒の味付けザーサイは毎度のお通し。
5分少々で見覚えのあるドンブリが着卓する。
うん、やっぱり当店のあわびそばは花マル。
これが1320円とは価格破壊もいいところだ。
使用されるあわびはおそらく
缶詰の水煮で豪州産と思われる。
横浜の中華街でも都内の料理店でも
長いことポピュラーな食材がコレ。
あわびは煮たり蒸したりするのが一番。
鮨屋でも刺身より蒸しあわびに魅力を感じる。
近所だし、月に一度は逢いに来よう。
いい歳こいて磯のあわびに
♪ だって 私は 恋しているんだもん ♪
「又一順」
東京都荒川区西日暮里2-18-3
03-3801-8520