2022年8月10日水曜日

第3077話 豚バラの ”お食事”うまし 飲み屋街

「吉池食堂」に上った翌日。
リブロース生姜焼きを求めて大田区・大森へ。
「お食事 まるやま」は大森海岸通りの南側、
居酒屋やスナックが建ち並ぶ飲み屋街の一郭。
界隈の人気店は、煮込み「蔦八」、
珈琲亭「ルアン」が双璧かな。

それにしてもスナックの多いエリアだ。
昼過ぎから夕刻にかけて
いわゆる昼カラオケを営んでおり、
歌声があちこちからもれてくる。

初訪問の「まるやま」は小体な店だった。
目立たないものだから
「ルアン」のすぐそばなのに見落としてしまった。
大森北1丁目34番地をグルリ1周してようやく発見。

底辺が2席と短いL字カウンターは
縦のラインが10席、テーブルはない。
底辺ではカップルがドライ大瓶と玉露割り。
彼らの斜め前、入口に近い席で大瓶を発注した。

そうしておいて目当てのリブロースを
オバちゃんにお願いすると
「今日はリブロース終わっちゃったの。
 バラとロースはありますけど・・・」
失望と落胆のはざまで心が揺れている。
無いものねだりはできない、バラ肉を半ライスでー。

当店はとんかつと生姜焼きが二枚看板。
みな林SPFポーク使用で、生姜焼きの定食は
リブロースー1600円 
ロースー1200円 バラー1000円

土曜日とあって、みなさん飲んでいる。
背後のTVは「鎌倉殿の13人」。
画面が暗いうえ、店内は明るいから
ほとんど真っ黒、小栗旬の声だけが降って来る。

整った皿には豚バラが大小交えて12片ほど。
あとは繊切りキャベツにパセリ1房。
他店にありがちなマヨネーズは無かった。
うん、うまいネ。
6割高のリブだったら、うまさどんだけ~?
でも「お食事 まるやま」の豚バラは
じゅうぶんにうまかった。

自宅で作る自分の味付けは
ニンニク少々、その3倍の生姜、
あとは生醤油と日本酒だけだが
当店はそこに砂糖の甘みが加わる。

具だくさんの味噌汁は豆腐・油揚げ・もやし。
新香がまた立派。
ひねたくあん・きゅうり浅漬け・
きゅうり&キャベツ塩もみ。
じゅうぶんな量である。

支払いは1700円也。
小学校時代に暮らした町内にでも行ってみよう。
前日と打って変わった猛暑日の炎天下を歩き出す。
エッ? 日傘?
あんなもん差すのは男の恥。
麦わら帽子でもかぶってなさい、っての。

「お食事 まるやま」
 東京都大田区大森北1-34-14
 03-3298-8659