こんな駅名じゃ四十七士が迷うだろ!
さんざ揶揄された悪評高き高輪ゲートウェイで
JR京浜東北線を降り、昼めし前のお散歩スタート。
左は高輪泉岳寺、四十七士の墓所。
伊皿子坂を上りつめると、そこから下りは魚籃坂。
やって来たのはかつて
東急東横線・学芸大にあった日本そば「夢呆」だ。
サブタイトルの”あのとき”は2001年2月。
窓から眺める目の前に
碑文谷公園の池が拡がっていた。
6年前、老女のバラバラ死体が発見された池である。
麻布通りに面する現在の店は
あのときと打って変わってやけに即物的。
正午過ぎじゃ待たされるかな?
と思いきや、すんなり案内された。
2階席があるため、客のさばきはスムース。
ビールはサッポロ赤星中瓶。
品書きをチェックすると
平日昼限定セットが圧倒的にお食べ得。
3種のそば&3種のどんぶりから
1品づつセレクトするシステムは
そばが、かけ・たぬき・ぶっかけ(うどんも可)。
どんぶりは、玉子丼・かき揚げ丼・そぼろ丼。
此処でJ.C.、ミステイク。
女将サンに訊いた。
「冷たいごはんは・・・」
「冷たいごはんは無いっ!」
「あっ、おそば、おそば。
おそばはぶっかけだけですネ?」
「そうですヨ」
いきなり叱られた。
唯一冷たいぶっかけと、かき揚げ丼をお願い。
ビールのアテにサービスの煮あさり煮が供される。
うれしいなァ、以前たびたび利用した、
「室町砂場」を想起させるが
あちらは有料の一品料理だもの。
ぶっかけには太めの切り海苔&貝割れ。
薬味はさらしねぎ&似非わさ。
かき揚げは小海老・玉ねぎ・にんじん。
トマト&玉ねぎサラダに和伊折衷風ドレッシング。
そしてお新香が薄切り大根の塩漬け。
サラダ、新香ともにチマチマせず、タップリだ。
コシの強いそばに弾力があり、
つゆは甘みを排した辛口。
丼つゆは甘辛強めの下町風だった。
老弱織り交ぜて女性の単身客が目立つ。
丼付きセットでは重いためか、
天せいろ、穴子天せいろ、ちらしなど、
割高の種物を通す女性が多い。
1760円の支払い時、女将と言葉を交わす。
訊けば、碑文谷を閉めたあと、
3年のブランクを経て、この地で10年目とのこと。
窓の外には池の代わりにタクシーが駐車中。
社名は秘すが入店時から運チャン爆睡のまんま。
いったいどんだけ眠るんだ?
「夢呆」
東京都港区高輪1-1-12
03-6459-3973