2022年8月2日火曜日

第3071話 リユニオンは鮎づくし (その1)

四半世紀前のNY時代。
TBSラジオの朝番組、
「森本毅郎・スタンバイ!」のコラム、
ウォールストリート情報に
現地から曜日替わりで出演していたメンバーの
リユニオン(同窓会)が久々に開催された。

ところはこの会を何度かおこなった鮎割烹「天竜」。
下町・深川は清澄庭園のそばにある。
中には仕事帰りのお疲れさん組もいて
一同顔を合わせたのは開店と同時の18時開始。

常にフライング気味のJ.C.は
それまでボーッとしていられやしない。
15時に家を出た。

どこか近場で独り0次会をと目論み、
やって来たのはもんじゃタウン、月島である。
いや、これから鮎をいただこうってのに
もんじゃなんか食べるつもりはありませんがネ。

適当な店が見つからず、
晴海運河を相生橋で渡り、門前仲町へ。
結局は薬局、毎度お世話になる、
立ち飲み酒場「ますらお」の止まり木に止まった。
われながらワンパターンに歯止めがかからん。

月初は此処で生搾りすだちサワー&知多ハイボールで
良質なかつお刺しを堪能したのだった。
さんざほっつき歩いてノドはカラカラ。
ビールを飲みたくて仕方ないがガマンしてすだち。

あれェ、隣りのオニイさんが
サッポロ赤星の中瓶を飲んでるじゃないかー。
お運びさんに質すと最近始めたんだと言う。
よってメニューにはまだ載っていない。
あわてて追随した。

人心地ついてつまみの選択。
宴会に備え、昼を抜いたから
一品くらい何の問題もない。

しかし「天竜」のコースは鮎づくしのほかに
彩り豊かな海のサカナたち。
これを個別に盛り付けてくれるのだ。
よってシーフードは避けておきたい。

ふと思いついてレバフライを通した。
実はさっき歩いた月島の、
もう一つの名物がレバフライなのである。
月島・佃両島民のおやつみたいな位置づけだったが
いつの間にか地域の名物として人気を博するようにー。

漫画「おそ松くん」に出てくる、
ハタ坊の頭上の旗みたいに
串を打たれてヒラヒラする感じが
月島名物のレバフライながら
「ますらお」のソレはブツ切りを揚げてあった。
やけにゴッツくていかにも不味そう。
取り合えず1ピース、口中に放り込んだ。

=つづく=