ここ1年、ときたま出向く動坂下の交差点。
文京区・千駄木と本駒込、北区・田端が隣接する場所に
行く理由は一つ、輸入食品専門店「Jupiter」での買い物だ。
この日もそうだった。
此処に来ると近所で昼めしか昼酌に勤しむのが常。
前回は「動坂食堂」で中華の五目うま煮をつまみに
熱くて持てないカップ酒だった。
今回は地元で人気の町中華「新三陽」を初訪問。
半ラーメン&半チャーハンセット(650円)に惹かれたのだ。
ありそうであまりない半々の組合わせ。
近頃は半チャンラーメンですら重く感じることがあり、
半チャン半ラーくらいの量でちょうどいい。
奥村チヨに「中途半端はやめて」なんて言われそうだがネ。
平日の12時半、8席のカウンターは満席。
4席×2卓のテーブルに詰めれば相席可能なれど、
このご時世、無茶はできない。
見てるとほとんどの客がチャーハンか五目チャーハンを注文。
回転が速いからほとんど待たず席に着いたものの、
初老の夫婦二人の切盛り、配膳に時間がかかる。
とてもビールを頼める雰囲気じゃないや。
ラーメンは半分ながらチャーハンがスゴかった。
他店のフルポーションに匹敵、いや、それ以上かも?
これを完食したら晩酌に禍根を残す。
でも、頑張った。
するとラーメンスープがやたらしょっぱく、一口でギヴアップ。
調理を補佐するオバちゃん、かえしの量をフルと間違えたネ。
細打ち麺をさっさと食べ終え、
チャーシュー・玉子・長ねぎ入りのチャーハンに挑む。
こちらも塩気強いが味わいはなかなか、人気ぶりが判る。
しかし、とうとうノドの渇きに耐え切れず、ビールをお願い。
中華鍋をあおっていた店主、振り向いて
「サッポロの赤星ラガーと黒ラベル、どっちを?」
へえ~、サッポロ一筋で赤・黒の二択は極めて珍しい。
よほどのサッポロ信奉者かスタンダールの愛読者だろうな。
きゅうり&大根ぬか漬けと
一緒に運ばれた黒ラベルの旨かったこと。
動坂下の「Jupiter」で
バローロ テッレ・ダヴィーノ‘18とタイ産香り米を購入した。
たまたま路傍の旧町名由来案内で見たことに
動坂町は坂上に江戸五色(ごしき)不動の一つ、
目赤不動があるためと判明した。
それなら不動坂町じゃないかと思われようが
いつの間にやら“不”が省かれたんだと―。
だけどサ、こんな省略の仕方ってありかい?
不真面目→真面目、不整脈→整脈、意味が真逆になっちまう。
J.C.がふた月に一ぺん通うヘアサロンは目赤ならぬ、
目黒不動のおひざ元、最寄り駅は東急目黒線。不動前だ。
今後あの駅を“動前”と呼んでやろうかな?
「新三陽」
東京都北区田端2-1-18
03-3823-0434
「Jupiter」
東京都文京区本駒込4-41-4
03-3824-2431