コンビニでビニール傘を買うほどではないにせよ、
しつこい雨はなかなか止まない。
これじゃ野外の花見はムリだな。
今夜は久々のサッカー日韓戦もあることだし、
明日また顔を洗って出直そう。
近所のスーパーで晩酌のつまみを調達し、帰宅した。
翌日は陽光うららか、好天に恵まれる。
月島駅から佃仲通り、佃大通りを抜けて佃小橋。
橋上に立ち、南側を臨んだときの美しい水景。
水と桜が織りなす景色に思わずため息をもらす。
佃公園を突っ切って隅田の河岸。
まさしく春のうららの隅田川が目の前に拡がる。
さいわいベンチが空いていた。
櫻正宗をパコッと開けてクイ~ッ、たまりませんな。
菊正よりやや甘口だが櫻正も好きな酒で
これを常備する店を思い浮かべると
鶯谷「鍵屋」、日本橋「吉野寿司」、浅草「米久」あたり。
今度は「むさしや」の桜餅をパクリ。
甘みアッサリのこしあん、薄紅色の薄皮を
オオシマザクラの葉が引き締める。
あんの甘さが櫻正を一気に辛口に仕立てた。
散る花びらがカップに舞い降りてくれないものか
風情を求めたものの、そうは問屋が卸さなかった。
代わりに隣りの外国人家族、タガログ語だから
フロム・フィリピンだろうが娘二人の小さいほう、
彼女の吹くシャボン玉が風にあおられ、J.C.の顔面を直撃。
べつに痛くもかゆくもないんだけどネ。
いたずらっぽくニコニコされたら
こちらも笑顔を返すしかない。
一人花見を小一時間で切り上げた。
今夜はサッカーU-24の対アルゼンチン戦がある。
相生橋たもとの「肉のたかさご」でつまみを調達。
牛たんメンチ、ハムカツ、豚バラ角煮、
和牛ローストビーフを購入した。
そのまま清澄通りの相生橋で晴海運河を渡る。
越中島から門前仲町、門仲に来たら立ち寄る、
酒場「ますらお」にはまだ早かろうが念のため、
行ってみたらば、やはりダメ。
ところが街のランドマーク「魚三酒場」が開いていた。
早じまいするため、開店を繰り上げているのだ。
ドライの大瓶、かじき中落ちを通す。
中落ちどころか刺身が7~8切れもあり、身質も上々。
肌の色が薄いから、これはめかじきだネ。
白鹿の枡酒を1杯いただき、滞空30分で切り上げた。
ささやかなシアワセが心を満たす春の一日。
これもみな、前日降ってくれた春雨のおかげです。
「藤田酒店」
東京都千代田区内神田2-10-2
O3-3256-0831
「御菓子司
むさしや」
東京都文京区千駄木3-42-9
03-3822-1505
「肉のたかさご」
東京都中央区佃2-21-6
03-3531-4529
「魚三酒場
富岡店」
東京都江東区富岡1-5-4
03-3641-8071